I READ THE NEWS TODAY, OH BOY

舞台、俳優DD、サブカルかぶれ等

当ブログのご案内・自己紹介

 お越しいただきありがとうございます。特に有用な記事のないブログですが、暇つぶしにどうかお読みになって頂ければ幸いです。ブログタイトルの由来は、正確にはビートルズではなく矢野顕子さんの「SUPER FOLK SONG」冒頭より拝借しております。

 主な記事分類は、俳優、舞台、メンタルヘルス、その他カルチャーなど、カテゴリ分けを一応してありますので、ざっと見て頂ければと存じます。

 

・このブログについて

 中の人:http://twitter.com/13weekslater_ep

 俳優の横浜流星さんのオタク(2014.04〜2018)、舞台色々観る人→メンズ地下アイドルのオタク(2019)→何もしてない人→大学生

 DDなうえに浅学なので割とどうしようもない感じです。アイドル(特にAqbiRec)、メンズ地下アイドル、鬼畜系、サブカルチャー、音楽(テクノ、ニューウェイブアンビエント、オールディーズなど)、面白い映画、面白い舞台、乙女系コンテンツ、乙女ゲーム、夢女子文化、オタクの生態、メンタルヘルス、宗教などに興味関心があります。

 17歳で一度高校を中退しましたが、21歳で半年間通信制高校に通い、高卒資格取得を経て現在私大の哲学科に通っています。

 現在ライター、イベント企画などの活動をしております。NEW WATCH PRODUCTIONに所属しておりますが、全ての仕事について事務所を経由しているわけではございませんので、その点ご了承下さい。お仕事のご依頼は、メール:plus14yapoos@gmail.com またはhttp://twitter.com/13weekslater_epまでお願い致します。

 webメディア「おたぽる」さんにて書いた記事はこちら→https://otapol.com/tag/%e3%82%81%e3%82%8a%e3%81%b4%e3%82%87%e3%82%93%EF%BC%8F%e5%b1%b1%e9%87%8e%e8%90%8c%e7%b5%b5

 トークイベント「外道ナイト」を不定期主催していました。現在は仮休止中です。阿佐ヶ谷ロフトAで冠イベント「めりぴょんのハッピーハッピーナイト」を不定期開催しています。オフラインに出る際の活動名義は山野萌絵です。

 当ブログは基本的に怪文書のたぐいを掲載するコンテンツとなっています。

 

2018年の活動

・1月 トークライブ「OTAKU night vol.00」出演(高田馬場音部屋スクエア)

・5月 自主制作企画「外道ナイト」vol.01「禁断のガチ恋編」(高円寺パンディット)

・12月 「外道ナイト」vol.02「忘年会SP」(阿佐ヶ谷ロフトA)

 

2019年の活動

・3月 「外道ナイト」vol.03「メンズ地下アイドルVS愚痴垢の奇病」(阿佐ヶ谷ロフトA)

・4月 オフ会「萌絵ちゃんのスナックしろくま。」スナックしろくま

・5月 第二十八回文学フリマ東京出店、「メンズ地下アイドル神話大系」「Moex Twin Selected Ambient Works 15-19」刊行

・5月 「外道ナイト」vol.04「ご注文はホストですか?」(阿佐ヶ谷ロフトA)

・6月 「外道ナイト」vol.05「外道教合同結婚式」(原宿ストロボカフェ) イベントレポート→https://storywriter.tokyo/2019/06/27/1445/

・8月 「外道ナイト」vol.06「架空のホスクラとメン地下を考えよう!」(阿佐ヶ谷ロフトA)

・9月 「時事キャッチ」VOL.02 ゲスト登壇 共演:宮台真司先生、石丸元章先生 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・10月 テレビ東京「ノンフェイクション」取材協力・出演

・10月 雑誌「ユリイカ」2019年11月臨時増刊号 <総特集=日本の男性アイドル>エッセイ寄稿

・11月 『表現の不自由に挑戦する』 〜今夜は小林多喜二ナイト〜 ゲスト登壇 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・12月 「外道ナイト」vol.07「忘年会SP令和元年」(阿佐ヶ谷ロフトA)

 

2020年の活動

・1月 「阿佐ヶ谷ロフトAイメージガール公開オーディション!!」グランプリ受賞(阿佐ヶ谷ロフトA)

・2月 冠企画「めりぴょんのハッピーハッピーナイト vol.1」ゲスト:にゃるら氏 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・2月「金玉千本くじ全日本選手権」 ゲストコメンテーター (阿佐ヶ谷ロフトA)

・3月「エクストリーム異業種交流会vol.1『実話誌編集者vsデリヘル経営者』」ゲスト出演 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・3月「宗教アニメを観て学び、コロナウイルスの対策を練る会」出演 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・3月 有料生配信「めりぴょんと色々考える会」ゲスト:ゼロ次郎氏 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・4月 週刊SPA! 地下アイドル特集 取材協力

・4月 有料生配信「時事キャッチ vol.5 今後日本はどうなっていくのか」共演:宮台真司先生、石丸元章先生 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・5月 有料生配信「時事キャッチ vol.6」共演:宮台真司先生、石丸元章先生 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・5月 有料生配信「不謹慎ゲームとは何か?〜不謹慎ゲームから、逸脱を許さない時代の人々へ〜」主催:高井ホアン氏 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・6月 有料生配信「めりぴょんのハッピーハッピーナイト 番外編」ゲスト:上祐史浩氏 (阿佐ヶ谷ロフトA)

・6月 有料生配信「時事キャッチ vol.7」共演:宮台真司先生、石丸元章先生 (阿佐ヶ谷ロフトA)

  

 スターなどから飛んできてくださった方へ:既読くらいの気持ちでよく星をいろんな記事につけているので、深い意味はありません(良い意味で)。いつも面白く読ませて頂いております。

 

 

出待ち文化の終焉

 

 私が初めて出待ちをしたのは2015年のことだった。その頃は若手俳優オタクの間で今よりもっと出待ちは"流行って"いた。ちょうど前年である2014年にテニミュ2ndシーズンが終わり、2nd出待ちの「残党」とでも呼べばいいのだろうか、そういうオタクたちが色んな現場に散らばって幅を利かせていた。1人の俳優に何人も出待ちがいて、代わる代わる話しかけたりするのが当たり前だった。「村デビュー」という言葉が当時はまだあった。(界隈的には)超有名稽古場である新宿村スタジオで初めて出待ちすることを指す。「あいつは強ぶってるけど○○で初めて村デビューしてたような子だから」という風に使った。

 時は流れに流れ。2018年頃になると「最近あんまり出待ち流行ってないね」というような会話をオタクとすることが多くなった。全体の人数自体が減っていた。幅を利かせていた、テニミュ2ndだったり或いはD2だったりの「残党」がどんどんオタクを辞めていって現場からは人が消えつつあった。2.5次元の出待ち自体が衰退する、きっかけと言っては大袈裟になるが、一つのターニングポイント、あるいは象徴として挙げられそうなのはやはり「水江の出待ち辞めてください」というパワーフレーズをTwitterに投下した水江建太がエーステ・摂津万里役にキャスティングされたことだろうか。

水江建太 on Twitter: "応援してくれる皆様へ いつもありがとうございます。 一部の方ですがお願いがあります。 水江の出待ち辞めてください。 正直迷惑です。 会える機会が少なくても気持ちはしっかり受け取ります。 応えられるよう今後も精進します。 何卒宜しくお願い致します。"

 正直「水江の出待ち辞めてください」自体に対しては爆笑したとしか言いようがなかったのだが、2.5次元自体がここ数年出待ちを拒絶しつつある、というか数年前まで存在した、"なぜか出待ちしても許されている"グダグダの空気が消えつつあるようには感じていた。だが、そもそも出待ちが大量に野放しされていた今までがおかしかったのであって、こっちの方が正しいんだよなとは思っていた。

 コロナウイルスが流行した。出待ちはテレビのニュースでも取り上げられるほどの問題になった。(イケメン人狼アイドルがそもそも舞台の中でも限界地下という前提は置いておいて)今までオタクの中で叩かれるだけだった出待ちは世間からも叩かれるようになった。そして本当に誰も出待ちをしなくなった。出待ちがキャストに突撃したことが原因で公演が中止になればそもそも元も子もないので、ある程度までの出待ちは出待ちをやめた。そんなん関係ないという限界のオタクもいるだろうが知らん。

 もともと若手俳優における出待ち文化は死につつあり、コロナウイルスとは関係なく、5月にはSNSでの誹謗中傷に対する法的措置が話題になったことで、元々は出待ちの悪口を書く掲示板であったいわゆる「黒」が閉鎖された事実にもそれは顕著に現れていた。出待ち自体が減少したことで、昔ほど黒はその役割を果たさなくなっており、不要論が多く寄せられたことで結果的に黒は閉鎖された。

 この先出待ち文化がまた盛り上がることがあるのかはわからないが、少なくとも疫病による社会的距離を保った生活をやりましょうねというフレーズが叫ばれている限り、これまでのような横に寄っていって話しかけるスタイルの出待ちが昔のような盛況を取り戻すことはないだろう。出待ちがまた流行るとしたら、今度は宝塚のように(※詳しくない)遠巻きに眺めるスタイルとか、あるいは本当に話しかけずに見守るだけのストーカースタイルとかになるのかもしれない。なにはともあれいわゆる「町厨」は私の観測範囲内ではほとんど絶滅しましたよというお話だ。多分これでよかったんだと思う。

「『THE★JINRO』イケメン人狼アイドルは誰だ!!」と若手俳優虚無舞台の話

plus14.hateblo.jp

 

 「バイバイ、ヴァンプ!」が炎上してからわずか5ヶ月。今度は「新感覚!スペクタクルステージ『THE★JINRO』-イケメン人狼アイドルは誰だ!!-」という、なんだか読むだけで脳が溶けそうなタイトルの舞台の演者や関係者からコロナウイルス感染者が集団で出たそうです。

 前置きとしてお断りしておきますが、筆者はイケメンのコンテンツが好きなだけのオタクで、公衆衛生や疫学には詳しくありません。よって、こちら側の観点から「イケメン人狼アイドル」について書いていこうと思います。

 さて、前回の記事と全く同じ感想になってしまいますが、「新感覚!スペクタクルステージ『THE★JINRO』-イケメン人狼アイドルは誰だ!!-」の詳細を見た感想はただひとつ。それは「出たな、虚無舞台」でした。プリキュアの台詞か?

 若手俳優界隈ではクソつまらない舞台、また内容として明らかにつまらないことが予想される舞台には「虚無舞台」という罵詈雑言がぶつけられます。

wagamama-otaku.hatenablog.com

 過去にはこのような、「虚無リンピック」という企画もあり、金を払って虚無を見せられたオタクたちの呪怨がぎっしりつまっておりますので大変オススメです。

 個人的な考えですが、虚無舞台には2タイプのものが存在します。

①脚本演出キャストともに、結構しっかりしていて開始前は虚無の香りがしなかったのに、フタをあけてみたら虚無そのものが広がっているタイプ

②明らかに中小劇場を借りており、脚本演出キャストともに、曖昧な感じで集められたのが丸出しで、もう始まる前から情報を読んだ時点で虚無の香りが濃くただよっているタイプ

ticket.rakuten.co.jp

 

 公式サイトを見ると、私の判定では明らかに②なわけですね。

 まず、有村昆がプロデュースしてるらしいのですが、有村昆が「イケメン人狼アイドル」をプロデュースする必要ってある?

 一般知名度があるのは山本裕典さん、ギリでこんどうようぢさんくらいまでで、そこでなんとか集客を保っているのでしょうか。あとの若手俳優、地下アイドルの方々については名前を見たことがある程度なのですが、多分彼らにもそれぞれ1人から10人くらい(適当)ファンがいるのでこの興行は成立しているんだと思います。

 私がこの「イケメン人狼アイドル」を、どうみても虚無コンテンツだと思う理由がもうひとつあります。

 それは最近、若手俳優界隈の虚無コンテンツのトレンドが「人狼」になりつつあるからです。

eiga.com

 虚無すぎるのになぜか歴代4本が制作され、数々のオタクを虚無の渦へと突き落としたあの「シュウカツ」シリーズも最新作のテーマは人狼だそうです。人狼させとけば大丈夫みたいな風潮でも広まっているんでしょうか。

www.sponichi.co.jp

 で、虚無舞台の制作ってだいたいクソなので、こういうことが起こるのもかなり納得がいきます。なぜクソなのかはわかりませんが客に対してクソな扱いをする(小劇場でやってる虚無舞台の制作と揉めた話なんか死ぬほどあるし知り合い10人呼んできたらその座談会だけで1日終わる)ので当然内部もクソなのでしょう。

主催者は都内で韓流俳優のイベントを数多く手掛けるイベンター。関係者は「今回は舞台公演といっても実際はイケメンを集めて女性ファンを喜ばせるという内容。ホストまがいのイベントだ」と話した。一部の出演者は出待ちしたファンに握手やサインなどをしていたが、こうした感染予防の意識の低さも感染拡大につながった可能性もある。

 そしてここを読んで、お、珍しいことにメディアが正しく虚無コンテンツの姿を捉えている、と思いました。

 まあちょっと「ホストまがい」の部分は間違っていますね、一応俳優と客は舞台上と客席という離れた場所にいますから。けど「イケメンを集めて女性ファンを喜ばせるという内容」の催しが「ホストまがい」だと言われてしまえば、それはそうなのかもしれません。そうなると虚無でないにしろ大体の若手俳優舞台はホストまがいの催しになりますが、別にそれで結構です……。

 あと、大抵こういう若手俳優の虚無舞台は終演後にチェキ会をやって小銭を稼いだりするものなので、一部関係者の中には今回もそうだったと勘違いした人がいたのかもしれません。今回「イケメン人狼アイドル」では終演後の触れ合い商法は無かったようです。出待ちは知らん。

 そして、ここ。

演劇関係者は「元々舞台役者ではない人たちのイベントでクラスターが出た。コロナ禍でここまで我慢してやってきたことが水の泡になるかもしれない」とこぼした。再出発を切る大手の商業演劇界にも多大なダメージを残すことになった。

 これはかなり根っこの深い問題ですよね。

 一応「ステージ」って銘打ってて、演技経験者も混ざってるのに、演劇関係者から「イケメン人狼アイドル」は事実上舞台ではない、あれはイベントだという扱いを受けるわけです。虚無舞台は舞台に非ず。まあ、この記事のためにちょっと都合よく意訳すると、こんな虚無舞台風情が、ここまで我慢してきた大手の商業演劇を邪魔すんなよ、と、そういう怒りなんですかね?

 演劇業界で一致団結してがんばっていこう、みたいな、スローガンをここ数ヶ月で何度も聞きました。あれは、もう、本当にね、嘘なわけですよ。だって、帝国劇場から、こんな脳が溶けそうなタイトルの舞台「イケメン人狼アイドル」までが足並みをそろえることは、正直できない。「イケメン人狼アイドル」みたいな舞台は、そもそも演劇の形を借りたイケメン興行なのだから。

 「イケメン人狼アイドル」から疫病が出ても、叩かれるのは「演劇界」。たまったものじゃないと思います。大変だなぁ、と思います。

 けど、演劇業界は売上のために、売上のためにと若手俳優多数出演の舞台を乱発し、2.5次元とかいうカルチャーまで生み出し、イケメンで商売していたこともまた事実。

 イケメンで金を集めた呪いが、「イケメン人狼アイドル」の疫病になって返ってくる。

 まあいいんじゃないですかね。

 

 ちなみに、私のフォロワー数人が「イケメン人狼アイドル」を観劇しており、色々と話を聞きました。(フォロワーはいずれも現在無症状、外出を控えております)

・配られたアンケートに座席番号、氏名、住所を書く欄があったが気づかなかった。普段アンケートを書かないのでそのまま帰ったところ、あとからそのアンケートに個人情報の記入が必要なことを知った。

・わらわら関係者がいたのでびっくりした。リスク分散とかそういうのはあんまりなさそう。

・10日、突然ゲネプロ動画がネットから消えたが、真意は不明。

モリエールのドア前に貼ってあった「ここには物を置かないでください」いうテープの上にも座席をガンガン置いてたのでコロナ関係なくアレだと思った。

・そもそも今回のモリエール公演は、初めて小劇場に来た人ならこれが満席の配置なのかと思えるくらいには席数があり、普段どれだけ詰め込まれているのかと考えた。

・舞台中のキャストの発言から山本裕典は公演前に共演者と外食するわ、その時にオタクに話しかけられてるわでアウト。内々に留めておくならまだしもオープンな場でそれを話すな。

モリエールの異常に舞台と1列目が近い座席配置で演者がめちゃくちゃ叫ぶので「これでキャストがコロナだったらマスクしてても目を経由した飛沫感染で終わりじゃん」と言ってたらマジで終わりだった。

 

 今回の「イケメン人狼アイドル」炎上は、テキトーな手口で普段から金を稼いでいた虚無舞台の制作が、疫病の集団感染を出して社会に激怒られという、非常にいい話っぽいストーリーになっています。

 これで虚無舞台だけがこの世から駆逐され、面白い舞台だけが残ればいいのですが、世の中そんなにうまくいかないのでみんな怒ってるんでしょうね。

 手洗い、うがい、消毒をがんばろう!