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舞台、俳優DD、サブカルかぶれ等

なぜオタク女はピュアさと毒性が併存しているキャラを好きになりがちなのか

「コミックジャック -RETURN2016-」を観劇してきました。気になってたからみたいみたーい!って軽々しく言ってたら友達の古川くんのファンの子にじゃあ来なよって連れて行かれて気づいたら紀伊国屋ホールにいた。

なんか最近すごいいろんな舞台に誘われます。わたしが観たい観たい!って軽々しく言うと大抵友達の中に誰か通ってる人がいてじゃあここ来てねって言われて気づいたら観てる。「ロボ・ロボ」も観たし。
 
なんかそんな感じでコミックジャック観に行ったんですけどめっちゃめちゃ面白かったです。観客動員が芳しくないとは聞いてたけどなんで埋まらないのかわかんないくらいには面白かった。
当日券で入ったので割と後ろの方でみてたんですけどまず前後をミュキャス(わたしは判らなかったけどあとから聞いたら結構有名な人だったらしい)に挟まれるし、リアルに若手俳優が20人くらい観劇に来ててもうワァ〜って感じでした。観劇キャストで1公演できるじゃん。アフタートークがあんま本編に関係ないCHaCK-UPの人たちだったり、なんていうか苦戦してるんだなと思いました。
おもしろくない舞台が埋まってておもしろい舞台が埋まらないの、つらいなー。あんま名前だしたくないけど、この前本命関係で見に行った舞台はめちゃくちゃ面白くなかった。しかしそれでもそこそこ埋まってたし、コミックジャックと主催が同じだからなおさら微妙な気持ちになった。
舞台やるにしても原作付きじゃないと商業的に難しいのかな、と思ってしまいます。
本命関係だと「もののふ白き虎」はオリジナル作品で、そこそこのキャストを揃えていたのに最初の3日間はとんでもなくガラガラで土曜夜公演で銀劇の1階L列らへんまでしか埋まってなかったときもあった。が、観た人の評判が超絶良くて、リピーターチケットが飛ぶように売れたおかげで東京楽近辺やそのあとの大阪公演はほぼ満席、っていうたぶん若手俳優ジャンル的に見ればイレギュラーな舞台だったんですよね。
オリジナル作品、強烈な拡散力とかキャストの力とかがないとしんどいのかもしれない。いやでもコミックジャックって再再演とかじゃなかったでしたっけ。なんだろうやっぱあれだよなんか宣伝とかがダメなのかもしれない、わたし通ってないからわからないけど。何かがダメなんだと思う。内容はめちゃめちゃ面白かった。
 
でね、スランダ様がかっこいいんですよ。
 

 

 
この話は主人公の漫画家が描いた漫画の世界観で進んでいくんだけど、その漫画の中の敵役がスランダ様です。
ていうかこの記事は古川くんファンの友達にスランダ様の宣伝しろって言われて書いてるので完全なマーケティングなんですけど。ダニエルウェリントンの時計かよ……。
 
スランダ様は、闇の帝国的なやつの王子です。パパが土地を買収してビルを建てたいらしく、酒場を急襲して人々に危害を加えまくります。あとナルシストで自分のこと世界一かっこいいと思ってて顔を殴られるとキレる。エクステめっちゃついてるし変な杖持ってるし、高慢な態度を取っていますがそのわりには若干部下にイジられています。かわいい。正義の味方であるゲートマンに誤ってダークサイドへ飛ばされたとき泣き叫んでるし。マジかわいい。
スランダ様、オーバースペックかよ!! 設定盛り込みすぎて破綻した夢小説のオリキャラみたいになっとるわ!!!!!!!!!!!
 
オタク女は古来より、スランダ様的なキャラが好きなんだよなぁと観劇して思いました。高慢で鬱陶しいけど隙があって、かっこいいけど弱々しいキャラ。
ダンガンロンパを見に行ったときも、なんとなく狛枝がオタク女に人気なのわかるなぁって思ったんですよね。こう、一見するとめちゃめちゃ嫌いなんだけど、オタク女ってそういう「毒性」にほいほい引きつけられていってしまう気がする。なんと軽々しい。
 
毒性のあるキャラに出会えるとうれしくなるので、スランダ様は自分の中でなかなかにスマッシュヒットでした。
 
「晦日明治座納め・る祭」で安西慎太郎くんが演じていた綿麻呂も自分の中で毒性枠のスマッシュヒット。こっちはわりと自分の好みに寄せてきてたかもしれない。
綿麻呂は、朝廷の征夷大将軍である坂上田村麻呂に仕える従者。素直で、おとなしくかわいらしく、小さい頃からそばにいる田村麻呂には幼馴染のような兄のような感情を向けていて、優しく思い出を語ったりする良い子。
ただし2幕の中盤までは。
蝦夷との戦いの中で、主である桓武天皇の意思に背いて勝手に和平を進めようとした田村麻呂に向かって突如として刃を向ける綿麻呂。桓武天皇の言うことには従えや!!!とキレて「どうしてこうなっちゃったんだ!!!」とマジトーンで斬りかかり始めます。
め、綿麻呂〜〜〜〜〜〜〜!!
そのあと綿麻呂さんはしばらく粘り発狂し続けますが、結局は呆気なく前征夷大将軍である大伴弟麻呂に連行されていきます。しかし豹変した綿麻呂にショックを受けた田村麻呂は再び心を閉ざしてしまうのです…ああ悲しかな…。
そのあと綿麻呂も終盤で、実は百済の家系でありほんとは異国の王子であることが明かされます。オーバースペックかよ。設定詰め込みすぎて破綻した夢小説のオリキャラかよ。
 
オタク女はやっぱり古来より綿麻呂的なキャラが好きなのです。
光と影を持っているキャラを好きになる病気なのです。無邪気さと、どす黒い感情をくるくると変えて見せられるとなんか好きになっちゃう。
 
お芝居見るたびにやっぱり自分はオタク女なんだな〜とぼんやり思う日々ですが、みなさんはどーですか? 二次元でも三次元でも、なんでも。