I READ THE NEWS TODAY, OH BOY

舞台、俳優DD、サブカルかぶれ等

名作ドキュメンタリーの感想などを書く

・ジャニーズJr.の真実/2012年, 日本テレビ

 ジャニーズJr.に関する知識が2014年で止まって久しいのでこのドキュメンタリーがジャニーズ事務所の現況にそぐわないものであったら大変申し訳ないのだが(特に当時はまだいわゆる「派閥」問題が色濃くなる前でありSexy Zoneもギリギリ5人であったと記憶している。私の記憶が正しければ3:2に分裂し始めたのは2014年「King&Queen&Joker」のリリース後からの話だ)このドキュメンタリーに登場するジャニーズJr.たちの去就も含めて鑑賞してみると非常に興味深いものがある。

 2014年のジャニーズWEST以来誰もジャニーズJr.からデビューできておらず、平野紫耀くんなどはJr.なのにもはや胸キュン映画の主演を務め、ジャニオタが大量にスタダや韓流や果てはYouTuberに流出する混沌の現代を解釈するためには何が何でも見ておきたいという感じがする。

 ちなみに、地下アイドルのオタクになって初めて判明したことだが、ジャニーズJr.のレッスンは恐らくこの世のアイドルの中で最も厳しいと思われる。

 

・ザ・ノンフィクション「中年純情物語~地下アイドルに恋をして~」/2015年, フジテレビ

 「地下アイドル」と銘打っているがこれは「地下」よりももっと下にあるところの話だと一般人の方の観点からは解釈してくださって構わない。(絵恋ちゃんの定義するところによると「地底」はオリジナル曲が無いのでアニソンを歌っているような人たちのことらしい、私もその定義には同意するがここではあえてネットで常用されるような意味で使用する)

 地下アイドルを「地下アイドル」とひとくくりにするにはあまりに定義が広すぎるだろうというのが実際地下アイドルのライブに行くようになっての個人的な感想で、例えばTOKYO DOME CITY HALLでワンマンをやった生ハムと焼うどん、なんとか横浜アリーナをそこそこ埋めて解散した第1期BiS、もう少しキャパシティを下げてみればMaison book girl赤坂BLITZでツアーファイナルをやっていたし、要するに何が言いたいかというと、ワンマンであれば1000人前後の動員を都内で叩き出せる経済的に安定したグループであろうと「地下アイドル」、その一方でドキュメンタリーに登場する「カタモミ女子」のようにグダグダな運営に嫌気がさしてメンバーが集団で辞めるようなグループであろうと「地下アイドル」というのはいささか同一視しすぎではないだろうかという話だ。 よって、これを「地下アイドルだ」と捉えるべきではない。もっともっと地底にある、いっそ地獄の釜くらいに位置する水準の話である。

 メンバーが大量に離れて別グループに移籍、新メンバーを推して変わらない箱に残るヲタクと推しについていって別の箱に移るヲタクという点では、改めて見てみると「歴史は繰り返すものなんだ」と思わざるを得なかった(AqbiRecの悪口じゃない)。

 お笑いタレントの東野幸治がこのドキュメンタリーについて「申し訳ないがめちゃくちゃ笑ってしまった、俺は最低だ」的なコメントをしていたが、一般人からしてみるとまさにそうで、ヲタク(おっさん)が若い子に肩を揉んでもらってニヤニヤし、その上でいかにも「純粋な愛」的な演出をされる(しかもそこには金銭関係が発生している、いやむしろ金銭関係しかないと言うべきか)のは笑止以外の何物でもないし、ヲタクが現場でつるんでいるだけの行為を「真実の友情」的に演出されるのも笑止以外の何物でもない。このドキュメンタリーに出てくるおっさんは、お金を払って若い女子に肩を揉ませて悦に入っているような連中なのだから。そういう点で、このドキュメンタリーには見る価値がある。ヲタクの寒い幻想が、テレビ局の力で真実になってしまっているのだ。(やや悪く書いたけど、実際普通に面白いので見てほしいというところはある)

 

・A/1998年制作、A2/2001年制作、森達也監督

A [DVD]

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A2 [DVD]

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 上記2つの後に本作を挙げるのはもしかすると森監督にめちゃくちゃ失礼かもしれない。最初にすれば良かったかも。地下鉄サリン事件以降のオウム真理教内部を取材した映像であり、視点としては(森監督はいたってフラットな立場でありたい、がそれも難しい、と書いていたが)ややオウム側に立っているという感も受ける。しかし犯罪の被害にあうのが人間であれば犯罪を起こすのもまた人間だし、社会的に疎外されてもなお信仰を追求する人々とはいったい客観的にどう見えているのだろう、という様子は深く知ることができる。そしてできる限り2本続けて見るべきだと思う。

 森監督は直近の仕事としてはゴーストライター騒動で一躍有名になった佐村河内守を描いた「FAKE」が一部界隈で話題をさらっていたが、題材がどうしても「A/A2」に比べると一個人なので、その浅さを補うためにエンタメに近い仕上がりになっているという感は否めない。渋谷のユーロライブで上映していた。

 ユーロライブに関する全然関係ない話を書いておくと、映画版「ライチ☆光クラブ」を見たら、モロにエヴァ旧劇をパクったダフの例のアレ、独特のテンポの悪さ、比類なきまでの全てのシーンへのぼんやりとした印象の悪さなどに辟易してしまい(それでも好きな作品なので結局のところ構成力が無いだけで作品自体については星3/5つくらいの評価を下せたと思う)監督は一体誰なんだと検索してみたら映画「先生を流産させる会」の内藤瑛亮監督で卒倒した、ということがあった。

先生を流産させる会 [DVD]

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 2012年に渋谷のユーロライブで公開されていた「先生を流産させる会」は一部ネット上で(ほとんどサブカル界隈である)グロいエグい社会派だと話題になっており、当時15歳だった私はなけなしの小遣いを握りしめて観に行ったのだけれど、とにかく鑑賞後の気分が悪くなる、胸クソというような言葉を煮詰めたような一本で、しかし忘れることができず強烈にいつまでもいつまでも印象に残り続けてしまうというある意味印象深い作品である。

 「ライチ☆光クラブ」に内藤監督を起用したのはグロに強い思春期に強いという至って真っ当な理由なのかもしれない。しかしそれにしてもサブカル界隈で局地的に受けていた監督に唐突に全国公開作品を撮らせるというのはちょっとどうなのかとも思う。良く古屋作品を好きな女子が自称サブカルを名乗っているがそんなわけないだろうと言いたい。古屋作品はむしろドメジャーの部類に入る。サブカル漫画というのは理不尽だったり理解不能だったり唐突だったりして読者は「それがカッコイイ」としばしば崇め奉るものであるのだけど(嘘だろと思った人はたとえば吾妻ひでおの「カオスノート」を読んでほしいのだけれどあれ本当に意味不明だから/でもそれが良いんだろうなと思う)古屋作品にはちゃんと盛り上がりと盛り下がりがあって物語性を軸に話が進行していくのできちんと「読める」。他のサブカル漫画と一緒にしては古屋先生に大変失礼ではないかと思う。しかし古屋作品の支持層とアーバンギャルドのリスナー層がモロに被っていることは否定しない。恐らくそれは真実。

 ただ内藤監督が撮っていると認識していると途端に「ライチ☆光クラブ」が超絶胸クソ作品に見えてきてしまうので困る。そんな話じゃないんだけど。推し俳優をグロい殺され方した人にとっては十分胸クソだと思いますが……。

 

・探訪網走刑務所/1981年, NHK

探訪網走刑務所 [VHS]

探訪網走刑務所 [VHS]

 

  VHSと言われましても……。YouTubeにあるので探してみてね。

 網走刑務所を描いたドキュメンタリーだがNHK特有の「情がない」感じがひしひしと伝わってくる。NHKは容赦ない。民放で夕方にやっている15分ドキュメンタリーなどは(大槻ケンヂもエッセイに好きだと書いていた)けっこうお涙ちょうだいで終わったりするのだけど淡々としすぎていてめちゃくちゃ怖いので深夜に見ないほうが良い。でも映像作品はシンプルであればあるほど面白いなと思う。

 篠田博之氏などが再三主張していることであるが、「刑務所に入る」「死刑になる」ことが目的化/またはそうなってもいいやと感じる人間による犯罪が発生している現状をどーにかこーにかしないとどうにかしたくても根本的にはどうにもならないと思ってしまう。

 

NHKスペシャル「未解決事件」/2011年-, NHK

www.nhk.or.jp

 グリコ・森永事件、オウム真理教事件、尼崎殺人死体遺棄事件、ロッキード事件を取り上げており、こう言っては本当に不謹慎なのだが、ドラマパートが無類の面白さ、出来の良さを誇っている。予算という名の国民の受信料がが惜しみなくつぎ込まれているが正直こういう作品を制作してくれるなら全然受信料払うよと思う。特に「file.02 オウム真理教事件」で洗脳される信者の女性や「file.03 尼崎殺人死体遺棄事件」で乗っ取られる一家などのパートはあまりの出来の良さに本当に眠れなくなってしまうレベルで恐怖を覚える仕上がりである。サスペンスドラマの5万倍はサスペンスしている。取り上げられている事件については本を読むのも面白いが、本作はNHKの実力がひたすらすごいという点で推しておきたい。

 

 

 

町厨について考えるためのちょっとした用語集・補訂版

 この記事は2016年に複数人で共同運営していたアカウント(現在削除済)の派生コンテンツとしてはてな匿名ダイアリーに投稿されたもの(町厨について考えるためのちょっとした用語集)が下敷きになっていますが、アカウント削除により出処が不明なただの怪文書になってしまう可能性がある為、追加・補足を加えて改めて個人ブログに投稿します。(主に「/」以降が補足内容となっています)

 なおこの記事は読者の方のオタク活動を決してサポートするものではありませんので、あくまでも娯楽としてお読み下さい。

 

【挨拶厨】受けを渡すわけでもなく、「お疲れ様で~す」といった声かけのみをするギャラリーのこと。/個人的な認識では特撮厨がよく使っているという印象。特撮現場には名物とされている「サインおじさん」が存在し、とりあえず俳優に挨拶したりサインを要求したりすることで有名。(→【サイン厨】)高度なサインおじさんは、俳優厨の顔を覚えると俳優厨の後をつけておこぼれにあずかろうとするというテクニックを使う(大体怒られるが、彼らは鋼のメンタルなのでなぜか懲りない)。

【歩き受け】出待ちなどにおいて俳優の横を一緒に歩きながら話す行為。/これを見ると大体のジャニオタはビビり倒す。ジャニーズについてあまり書くと公権力に怒られてしまうが、この光景は普段演説を聞いている真面目なジャニオタから見るとヤラカシ以外の何物でもないらしい。たまに厨が彼女に間違えられて愚痴垢に晒し上げられており、かわいそう。

【受け/受け取り】手紙のこと。また手紙を俳優が受け取る行為を指す。ジャニオタ由来であり、主にジャニーズから流れてきた厨が使う。/「受けを書く」「受けを渡す」といった用法をするが、腐女子からすると何言ってるんだという感じかもしれない。

【受け禁】手紙、プレゼントなどを出待ちで受け取れないこと。事務所や舞台によって禁止されている場合と俳優本人が拒否している場合がある。ジャニオタ由来の語。/会場や制作会社側が受け禁と言っていても、俳優本人が認識していない場合がままあるらしいが、この記事では決して強行突破を推奨するわけではない。

【駅待ち】入りや出において駅で俳優を待つ行為。可とするかどうかは俳優による。類義語に「改札待ち」。

【オキニ】俳優に気に入られ、好かれている厨。/「そもそもオキニの基準とはなんなのか」でよく荒れる。

【オキラ】俳優に嫌われている厨。/上記に同じ。

【オンリー】俳優1人に対して出待ちが1人しかいないこと。転じて、目当ての俳優の出待ちが自分だけであること。ジャニオタ由来の語。

【カット】俳優から厨を引きはがす行為。マネージャーがよくする。大体「すみません」と言っているが実のところ全くすみませんという気持ちは向こうにない。また、嫌いな厨をつかせないために身内などを使って厨を厨が妨害する場合、リアストを阻止するために厨が厨に行う場合など用法は多岐にわたる。ジャニオタ由来の語。

【カノバレ】(正確には俳優厨用語)文字通り彼女の存在がバレることを表す。SNSに投稿した内容の一致、厨に目撃され晒されるなどによって発覚する。一度カノバレするとその後数年間は「◯◯と付き合ってる/たよね」と厨に言われ続けることになる。→【匂わせ】

【空電】本当は電話をしていないのに電話をしているようなそぶりをしながら歩いてくること。出待ちが嫌いな俳優がよく行う。

【観劇待ち】俳優が他の俳優の舞台を見にきているときの出待ち。/仲の良い俳優の舞台を狙って舞台期間中ずっと待ち続ける猛者も存在するらしい。

【観劇連絡】身内などから推しが他の俳優の舞台を見に行っている旨の連絡を受けること。また、その連絡をすること。

【ガンダ】ガンダッシュの略。俳優厨用語ではないが、厨はやたらと使う。

【ギャラリー】町厨ではあるものの、俳優に凸らず眺めているだけの厨。俳優が町禁や凸禁であるが出ていく様子を眺めていたいという場合と、個人的に凸る勇気がない、また凸りたい気持ちはあるものの周りをとりまくさまざまな事情により凸れない場合のふたつに大別することができる。/ギャラリー⇔町厨。町厨であったが、マネージャーが変わる、事務所移籍、舞台が厳しいなどの諸事情により急に凸れなくなる厨もいる。

【愚痴垢】ジャニオタなどの間で流行している「愚痴垢」、匿名の捨てアカで普段は言えない事務所・タレント・テレビ局・コンサート全般などの森羅万象すべてに愚痴やヘイトをぶつける闇のアカウントだが(個人的に確認している範囲では、ディズニーやピューロランドなどのテーマパークオタクの愚痴垢や声優などのアニメ界隈はもちろんスポーツ追っかけ界隈の愚痴垢も存在する)発祥は若手俳優界隈ではないか、と言われている。(きちんと確認していないので違うかもしれないが、愚痴垢ブームの発生に関しては少なくとも俳優界隈の方が早かったように思う) 観劇マナーに関する比較的平和な愚痴から、演出家や彼女のいる俳優に関する愚痴などかなり怨恨の感じられるものまで幅広く揃っている。匿名なので、容赦なくディスり合い叩き合うのが特徴。

【公開】舞台本番、イベントなど世間一般にスケジュールが公開されている現場のこと。ジャニオタ由来の語。

【サイン厨】誰彼構わず俳優にサインを求める厨を指すが、どちらかといえばミーハーや一般人に対して使われることが多い。映画現場、特撮現場などによく現れるとされる。→【挨拶厨】

【〜時集】〜時集合の略であり、キャストの集合時間/入り時間を指す。ジャニオタ由来の語。

【~周辺】~の部分には中心人物の人名が入り、厨によって形成されたいわゆる身内の仲良しグループを表すことが多い。

【遭遇】意図せずして俳優に出くわしてしまうこと。

【遭遇厨】遭遇、偶然を装って俳優との接触を試みようとする厨。またその行為。類義語に「ちゃっかり」。/別に町厨でもないのに終演後に無駄に会場周辺で溜まっていると遭遇厨認定されやすい。

【対応】出待ち対応の略。厨に話しかけられ、受け取りをしたり会話をしたりすること。/ただし「舞台でのファンサの内容」「お見送りでの受け答えの内容」といった意味合いで使用する場合もあるので混乱を招きやすい。

【大公開】出待ちの場所が道路などに面しており、出待ちでない厨や一般人に晒し者になる現場のこと。また、出待ちが多い現場のこと。ジャニオタ由来の語。/某映画館、某劇場、果てはうっかり出待ちの光景がワイドショーに撮られてしまい全国ネットで放送される場合などに使われる。

【立ち受け】出待ちなどにおいて立ち止まって俳優と話す行為。/宝塚出身の女優さん、また比較的年齢層の高い俳優さんなど、若手俳優文化と馴染みの薄いキャストのオタクが会場外に堂々と出待ちの列を作っていることがある。ある時代劇役者の方はその立ち受けの光景がまるで宣教師のようだとして「ザビエル」という愛称を厨から勝手に与えられた。

【茶の間】もともとは出待ちではない厨全般を指したとされるが、用法の変化により現在では舞台を見に来ない、イベントに来ない、回数が少ないなどの厨を指して言うことが多い。定義は明確に決められておらず、しばしば厨のあいだで論争を引き起こす。

【厨】俳優のオタク。ただし俳優のオタク全般を指すようになったのは近年のことで、前時代にはイコールで「町厨」を示していたという説や、本来の意味での「厨」的な用法だった(いわゆる「S県月宮」のような電波や電波とまではいかなくとも行動が逸脱しているオタク、もともと同人用語においてテキストサイトの時代から迷惑な読み手のことを「厨」と称していた/「厨メール」などに詳しい 同人用語の基礎知識/ 厨メール/ 厨房)という説もある。余談ではあるが、現在一部若手俳優界隈において使用されている一部の特殊語法(可愛い:キャワ、ブス:ヌサ(ブサイク→ヌサイクと変化した)、太っている:コニ(コニシキが語源)、乙:もちゅ、晒す:サラサラ、お前:藻舞、一人称「漏れ」、不自然な女口調/等)は2ちゃんねるの「ミュージカルテニスの王子様」関連雑談スレッドが発祥とされており、00年代インターネット的な文化が未だに残っている貴重な文化圏であるともいえる。なぜこのような特殊語法が未だに使用されているのかは不明であり、ジャニオタなどはしばしば「何書いてあるのかわかんねえ」と言っている。

【つく】目当ての俳優に話しかけ、横を歩く行為。

【手伝い】出口が複数あるなどの理由から人数を使って目当ての俳優の場所を捕捉したい場合、またその他の諸事情によって本来は関係のない身内を現場に駆り出したり、逆に駆り出されたりすること。及び、そうして連れてきた厨を指す。

【同電】同じ電車に乗ること。ジャニオタ由来の語。

【凸る】「突撃する」が省略された形。目当ての俳優に話しかけることを指す。

【匂わせ】俳優厨的用法では、俳優本人や俳優の彼女が「お前それ誰に撮ってもらったんだ」的な画像を掲載したり、絶対に1人では行かなさそうな場所の画像を掲載したり、意味深なことを書いたり、「支えてくれる人に感謝」とか書いたり(数々の俳優の犠牲によりここまで露骨な例は少ないが)することを指す。

【はける】出待ちなどが終わり、帰ること。ジャニオタ由来の語。また「キャストが帰る」という意味合いでも使われる。

【はまる】喫茶店などに行き、休憩したり時間をつぶしたりすること。なぜか一部の厨の間で頻繁に使われているが、語源は不明。

【張る】出待ちをすること全般。狭義では、非公開や観劇など目当ての俳優が本当に来るかわからないときに予想を基にして可能性にかけて待ってみること。

【非公開】稽古など世間一般にスケジュールが公開されていない現場のこと。ジャニオタ由来の語。

【暇電】狭義においては、諸事情で出待ちや入り待ちが長時間に及ぶとき身内などに電話をかけて暇をつぶす行為。

【プレ禁】プレゼントを贈ることが禁止されていること。一部のイベントや舞台、俳優によっては禁止になっていることがある。→【受け禁】

【没る】出口が違った、自分より早く来ていたなど様々な理由により目当てにしている俳優に会えず、入り待ち/出待ちに失敗すること。/没ってこそ町厨という信念を掲げる人もいるが、没るとやっぱり悲しくなる。

【町禁】出待ち禁止の略。舞台によっては稽古期間中、本番期間中にツイッターなどで繰り返し注意されることがある。「ーになった」「ーくらった」/ト◯イフル(制作会社)は異常に出待ちに厳しいことで一部の間では有名であり、しばしば「癇癪おこすなよ」などと揶揄される。(参考:triflePさんによる出待ち禁止についてのツイートまとめ - Togetterまとめhttps://twitter.com/pos_stage/status/858514373312036864 「町厨がいるなら出禁をも辞さない」という町厨絶対殺すマン宣言をし、本当に厨がいたのかはさておき、現場はプ◯ステ出禁チャレンジとも評された)このエントリにもブコメで「うるせえ出待ちオタク」といった評価がつくことが想定されるが、個人的には本当に面白い舞台なら別に出待ちとか無くてもみんな満足するんだよなと思う。若手俳優の舞台が若手俳優に頼って売上を伸ばしている限り、この問題を根本的に解決することは不可能だと考えている。ちなみに、本当に出禁になった町厨の話は実は聞いたことがない。

【町厨】出待ちをしている厨のこと。「出待ち厨」が省略された形。

【マネージャー】出待ちに厳しく対応するマネージャーもいれば、歓迎モードのマネージャーもいる。町厨と仲が良い場合もあれば仲が悪い場合もある。

【ユダ】身内の中にいる裏切り者。鍵垢やLINEのスクショを晒し上げる、同厨や推しに秘密をぶっこむなどの行為に及ぶことが多い。友達だと思っていたが、そもそも最初からスパイとして近づかれていたという事例もある。

【リア】中高生の厨を指し、概ねの場合蔑称として使われる。リア中=リアル中学生、リア工=リアル高校生が語源。ジャニオタ由来の語。

【リアスト】出待ちの範疇を超え、ストーカーに発展している行為。また、それをしている厨。どこからがリアストになるのかについては俳優個人や厨個人の解釈に委ねられているので一概に言うことはできないが、同じ電車に乗る、最寄り駅に行くなどの行為を指して言うことが多い。

【路線】俳優が劇場をはじめとする現場に行く時に使う通勤ルートを指すことが多いが、用法は定まっていない。

【割る】稽古場、俳優の通勤ルートなどを特定すること。

 

 

 

金田りく(14)のCDラックの中身を勝手に解説する

※本エントリは個人の主観及び妄想によって書かれた多大な偏見が含まれています。金田りくは現代で裕福ではないながらも真面目に生活しているちょっと根暗なサブカル男子中学生であり実在する漫画作品舞台作品映画作品とは一切かかわりがありませんことを先にお断りしておきます。

※なお、金田りくis誰やねんという大多数の読者の皆様におかれましては、単なる架空の個人主観を解説したサブカルおすすめCDレビューとしてお読みいただければせめて役立てるかと存じております。

 

1.電気グルーヴ / VITAMIN(1993, アシッド・テクノ)

VITAMIN

VITAMIN

 

 りっくんは厨二病なのでラップをしている電気グルーヴとかマジでダサいしありえねーと思っているに違いない。というわけでりっくんのCDラックに電気グルーヴを入れるとしたら必然的に「VITAMIN」となる。アシッドとついているところがいかにもりっくんの厨二病センスにクリティカルヒットしそうでステキだ。私は「FLASH PAPA(1991)」も「UFO(1991)」も好きだけどりっくんは断固拒否すると思う。ましてや人生の「Substance」シリーズなどを部屋に持ち込んだあかつきには怒り狂う可能性がある。りっくんはコミュ障のくせに気が短い部分があるのでそこは配慮しなくてはならない。

 センスは厨二病であるものの本質的には(14)なので「N.O.」などは比較的喜んで聴いている。かわいらしくて良い。ちなみにまりん在籍時代の電気の中で次に好きなアルバムは「A(1997)」(理由:売れ線だから)。アルバム「人間と動物(2014)」については「シングル曲以外つまんない」という評価をくだすシビアな一面も。ピエール瀧を「あ、オラフっしょwww」と言われるのが嫌なので学校では電気の話を一切しない。

李博士(イ・パクサ)のポンチャック大百科

李博士(イ・パクサ)のポンチャック大百科

 

  厨二病が一回転してポンチャックを聴いていた時期がある(今は黒歴史)。やはりセンスは男子中学生なので愉快な音楽を求めてしまうところはある。

 

2.(not)YMO / TECHNODON(1993, アシッド/アンビエント・テクノ)

TECHNODON

TECHNODON

 

  「TECHNODON」をアンビエントに分類するかどうかには議論の余地があるだろうがここは金田りくのCDラックなので彼が「TECHNODON」をアンビエントだと思っている限りアンビエントであろう。

 彼は「YMOを聴く」べく「YMOの最新アルバム」として本作を購入したのだが、バカなので良くわかっておらず再生して大幅に路線転換したあとの本作をチョイスしてしまった。本当は彼にふさわしいのは「アフター・サーヴィス(1984)」といった総集編的アルバムなのだがそれに気づいておらずYMOのことをしばらくアンビエントユニットだと思っていた時期があった(黒歴史)。YMOで一番好きなアルバムは「テクノデリック(1981)」(理由:なんとなくYMOが一番輝いていたと思うから)

 

3.ROMANTIQUE / 大貫妙子(1980, ロック)

ROMANTIQUE

ROMANTIQUE

 

  持っている理由は「おばあちゃんがくれた」。最初はダサいと軽蔑していたのに意外と愛聴しており「CARNAVAL」といったベタな曲が好き。ただし肝心のおばあちゃんがいる時には聴かない(恥ずかしいので)。

 

4.Invoke / アート・リンゼイ(2002, ノー・ウェーブ)

インヴォーク

インヴォーク

 

  りっくんは絶対に雰囲気で聴いている。真にアート・リンゼイのどこがすごいかは良くわからずに雰囲気で聴いているが雰囲気だけでもアート・リンゼイをすごいとわかるりっくんはやっぱり天才だと思う。友達(Tくんなど)に聴かせたところ「意味わかんねぇな」と言われて意気消沈した経験あり。

 

5.未来派野郎 / 坂本龍一(1986, ロック)

未来派野郎

未来派野郎

 

  そう、お気づきだろうか。りっくんは(14)なので比較的単純であり、歌モノを好む傾向にあるのだ。私も何も考えずにりっくんのCDラックを妄想しているわけではないのだ。きちんと考えている。気の狂った夢女子であることは認めるがその反面しっかり考えている部分もあるのだ。なので彼は絶対に「エスペラント(1985)」よりもこっちが好きである。特に「BTTB(1998)」などは実は内心意味がわからないと思っているに違いない。(意味がわからなくても雰囲気で聴いたりはするが、ピアノなので飽きる)

 

6.OVERDOSE / Pizzicato Five(1994, ポップス/渋谷系

OVERDOSE

OVERDOSE

 

  ピチカートの中でも「女王陛下のピチカート・ファイヴ(1989)」のような難解なものよりは本作や「çà et là du japon(2001)」といったキャッチー路線が好き(田島時代のピチカート音源は「眠くなる」という理由であまり聴かない)。りっくんにとって音楽は落ち込んだときにどうにかこうにかするアイテムであって、落ち着きたいときは落ち込んでいるときなのでピチカート・ファイヴなど聴いている場合ではないのだ。フリッパーズ・ギターコーネリアスも申し訳程度にかじっている。

 

7.大天使のように / YAPOOS(1988, パンク/ロック) 

大天使のように

大天使のように

 

 数ある戸川純関連アルバムの中で一番好きな理由は「社会派だから」。(恐らく「去る四月のー」「憤怒の河」などがツボなのであろう)同じ理由で「極東慰安唱歌(1985)」も好きである。90年代YAPOOSの活動についてはライブ盤「ヤプーズの不審な行動(1995)」の歌唱テイクを評価する反面、「ダイヤルYを廻せ!(1991)」「Dadada ism(1992)」の2枚については「重い」とバッサリいくところも(自分はあくまでも男のメンヘラなので女のメンヘラの歌詞にはあまり共感できないらしい)。

 

8.最後の猫工場 / いずこねこ(2014, 現代音楽)

最後の猫工場

最後の猫工場

 

  同級生のYくん(アイドルオタク)に、お前テクノ好きなんだったらこれ聴いてみろよ!と押し付けられたCDの「rainy irony」に衝撃を受ける。そのまま借りパク。現在まで返していない。 いずこねこは好きだが、Maison book girlは「売れ線」「全部一緒の曲」とかなんとか難癖つけてあまり評価していない。同級生のYくんは、どちらかといえばアイストとかの正統派アイドルが好きなタイプである模様。

 

9.BIG BODY / P-MODEL(1993, エレクトロニカ

BIG BODY

BIG BODY

 

  電気グルーヴに対するスタンスと同じくして、P-MODELについても初期のパンク路線「IN A MODEL ROOM(1979)」などはあまり評価していない。(「歌詞が明らかに変」という理由、ただしバカコーラスについては気にならないらしいのでP自体は聴き続けている)「Perspective(1982)」以降の作品はバラつきがあるものの基本的に好きらしい。「BIG BODY」はサウンドが一番尖っているので一番好きとのこと。

 

10.Computer World / Kraftwerk(1981, テクノポップ

Computer World

Computer World

 

  りっくんは基本的に「Autobahn(1974)」以降のクラフトワークであれば全て聴くが、本作をセレクトした理由としては「間延びしないから」らしい。(「Autobahn」はプログレの影響をもろに受けていて長いし、「Radio-Activity(1975)」は変則二部構成だし、などと述べていた)ただし、ライブでスクリーンにでかく電卓が映し出される演出についてはダサいと思っている。(でも素直なのでクラフトワークが来日したらライブ行きたいらしい)

 

 

反省

 途中でだんだん何やってるのか意味わからなくなってきました。

 金田りくがサブカルオタクだったらいいなと思って書き始めたんですが予想外にどの層にも需要がない内容になった上に「男子中学生目線」を心がけた結果めちゃくちゃニワカなセレクトと腹立つ理由が完成してしまいました。この記事はこのブログ設立以来もっとも無意味な記事だと思われます。夢女子になると意味不明な記事を4500文字書いてしまうので気をつけて下さい。

 それでもいいんです。心の中でりっくんとたくさん音楽について語り合えたから。りっくん、ところでアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンは聴く?いっちょここらでノイズにも手を出してみるのはどうかなーってめりぴょん思うんだ!