I READ THE NEWS TODAY, OH BOY

舞台、俳優DD、サブカルかぶれ等

【5/14 外道ナイト vol.04@阿佐ヶ谷ロフトA】に関するお知らせ

ご来場の際はほどほどにこちらをお読み頂けますと私が助かります。よろしくお願い致します。

 

・当日会場はワンオーダー制で、退出時に会計をしていただく形となっております。適宜気楽な感じで飲み食いしてください。

・毎回恒例「懺悔箱」を設置します。もはや箱ではなく「懺悔テーブル」となっていますが、こちらでは積みすぎたブロマイドや買わされてしまったCDなど、人に配りたいものを懺悔しながら持ち寄って集め、各々好きなものを持って帰りましょう。

 

★注意事項

・特典会の際、プレゼント・お手紙につきましては本人に手渡しして頂いて構いませんが、火器類・凶器・生物・異臭のしそうなもの・法的に問題のありそうなもの等は受け取った側がアレな気持ちになりますのでご遠慮ください。

・また、特典会に参加される方・されない方を問わず、プレゼント・お手紙につきましてはプレゼントBOXを設置いたしますので宛名を記載の上そちらをご利用頂きましても構いません。

・特典会の際、演者の同意を得ない過剰接触行為はご遠慮ください。

・本公演を許可なく撮影・録音・録画することを禁じます。

・本公演ではインターネットに広く流出すると大変アレな感じの話題を多数取り扱うことを予定しております。つきましては、インターネットへの本公演のアレな感じの話題についての書き込み、レポートを禁じます。もしどうしても書きたいという場合は山野にご相談ください。何らかの形で手を打ちます。

・客席では日本の法律を守るよう努めてください。

・キャストへの「入り待ち」「出待ち」「待ち伏せ」「追いかけ」などの行為は特に禁止していませんが日本の法律は守ってください。
キャストが万全の状態で公演に臨むことができますよう、ご理解のほどお願い申し上げます。

 

★物販に関するご案内

・個人チェキ券は1枚500円で、前物販・終演後物販にて販売します。チェキ撮影の際、演者にチェキ券をお渡しください。

・個人チェキ会ですが予定参加メンバーは山野萌絵・ひよりちゃん・痛客ちゃんの3人となります。

・一度に撮影可能なチェキの枚数は5枚が上限となります。複数回撮影希望の方は大変お手数をおかけしますが並び直しをお願い致します。

・物販では、楽屋口Tシャツ(白・ピンク、M・L・XLサイズ)を割引価格1500円で販売します。楽屋口Tシャツ1枚につき、個人チェキ券を4枚お渡しします。是非ご利用ください。

 

★タイムテーブルのご案内

18:30 開場・前物販開始

19:00 開演
★演者紹介
★楽しいホストクラブ入門講座
★歌舞伎町にしかない法律を挙げよう!
★ホストクラブあるある(無い)

20:00頃〜20:15頃 休憩

★ホストクラブ算数
★【リアルお題箱のコーナー】
当日ボックスを設置しますので、そちらに演者への質問や相談などを記入して投稿してください!時間とコンプライアンスの許す限り演者一同で回答していきます。

★プレゼント抽選会
(1オーダーで抽選券を1枚配ります!)
★エンディング(さほど重大でもない告知あり)

21:30頃終演予定

21:30〜22:30 終演後物販(23:00完全撤収)

 

お問い合わせはこちら plus14yapoos@gmail.com までお願い致します。

 

主催・山野萌絵

5年経ったから戦隊現場の思い出話するよ~

 突然ではあるが皆さんはスーパー戦隊の現場に通ったことがあるだろうか。あるよという人は懐かしいな〜という気持ちで読んで欲しいし無いよという人は出たよこいつの思い出話定期と思いながら読んでほしい。

 今から5年前、2014年の話である。私はテレビで偶然目撃したイケメンのあまりの顔の良さに心を奪われ寝ても覚めてもその若手俳優のことしか考えられない状態になり気が狂ったため、華のJKにしてその俳優の出演しているヒーローショーの追っかけへと進化した。その俳優は当時高校三年生(凄い)。戦隊番組に出演しており、いわゆるヒーロー的なやつだったのだ。その番組が「烈車戦隊トッキュウジャ―」。そしてその狂気の顔の良さを誇る若手俳優こそが後に深田恭子ラブロマンスして国民的人気俳優と呼ばれることになる横浜流星さんだったのだが当時はそんなこと知る由もなかったのでただ一人で黙々と気を狂わせていた。2014年から数えれば5年、トッキュウジャーが解散した2015年から数えればもう4年経つ。周りにも当時を知る人は少ない。ヒマなので当時の思い出話を書き残しておこうと思う。

 

 まず戦隊の現場とは何か。

 特撮系ヒーローショー現場の特殊性について説明する必要がある。(私は東映しか通ってきていないので円谷現場などのことは良く知らない。その道のプロに聞いてほしい)

 皆もご存知のニチアサ実写特撮番組、「仮面ライダー」と「スーパー戦隊」。どちらにも新進気鋭のイケメン俳優が起用されていることを知る人も多いだろう。彼らの多くは大手事務所に所属しており、オーディションによって選出される。デビュー作やそれに近いような新人の場合もあれば、「テニミュ」などに出演していた元々それなりにオタクのいる中堅俳優である場合もある。あなたの推しもいつヒーローになるか解らない。

 少し話が逸れるがよく「推しが戦隊に出るかもしれません。/そんな気がします。/ブログなどの動向が怪しいです。どうすればいいでしょうか?」という質問を受ける。そんなこと私にきくな。と思うが私にできるアドバイスはこれくらいしかないので書いておく。

戦隊に出演するかもしれないと判断するためのヒント

①そもそも、事務所が研音トップコート、ワタナベ、スターダストといった過去に多く東映出演者を輩出しているところである。

②11月~12月前後にかけて引っ越し、髪型を変える、自転車を購入するといった生活上の変化が訪れている。

③12月頃~翌々年4月頃までの予定がほぼ白紙だ。

④やたら早起きをしている。(特撮番組の撮影は異常に朝が早い)

⑤写真でベンチコートを着用していたりストーブの前にいたりする。(そういうことが多い)

  「仮面ライダー」に推しが出演した場合でもさほど悩む必要はない。最近はどうなのか解らないが現場といえる現場は映画公開に付随する舞台挨拶と、番組終了後に開催されるショー、他東映関連イベントくらいしかない。

 問題は「スーパー戦隊」に推しが出てしまった場合である。これは大変なことになる。とにかく現場がむちゃくちゃ多いのだ。

plus14.hateblo.jp

 これは4年前のブログなので(4年前!)今でも参考になるとは言い難いかもしれないが当ブログの調査(数えただけだが)によると戦隊の現場は計228回ある。これは後述するが1日に6回ヒーローショーがあるといった尋常でない環境の賜物だ。

 未だにお題箱や知り合いづて等で「推しが戦隊に出ることになったんですがどうすればいいですか」と聞かれることがある。一代しか追わないのであれば全力でがんばれくらいしかアドバイスできることはない。

 しかし現場はまさしく魑魅魍魎だった。

 トッキュウジャーが放映されていた2014年当時、現在の状況からすると俄かに信じがたい話ではあるが、横浜流星くんというのは俳優オタクからは「誰それ?」的な扱いを受けていて、現場で数が多かったのは志尊淳くん(レッド)(トッキュウジャーはレッドとは言わないが……)のオタクだった。 伊勢大貴が主題歌を担当しておりファイナルライブツアーでは伊勢大貴と志尊淳が絡んでオタが奇声を上げるなどまだまだテニミュ2ndの残り香が濃くただよっていた時代であったのだ。

 戦隊の現場は1年間を大きく3つのブロックに分けることができる。

①7~8月 夏映画関連キャンペーン等

②10~12月 シアターGロッソ4期

③1~4月 シアターGロッソ5期/ファイナルライブツアー

 知らない人からすると何のこっちゃという感じだ。戦隊は知りうる限りマジで毎年毎年同じことをしていて現場の形態も未だにほとんど変わっていないらしいので注釈をいれずに書くが、まず毎年7月頃に「夏映画」と呼ばれる仮面ライダーと合同の映画が公開され、その舞台挨拶で全国を回る。これが①。そしてCMでお馴染みシアターGロッソで俳優たちも出演する「素顔の戦士公演」、通称「素面公演」とも呼ばれる特別公演が10月頃から始まる。シアターGロッソは狂っているので土日になると40分程度の公演を1日6回とか行う。どうかしていると思う。この制度のおかげで全通オタクは朝9時半から夕方5時半頃までシアターGロッソにほぼ缶詰状態になる。地下アイドルも真っ青。

 戦隊本編の撮影は毎年12月末~1月上旬にクランクアップする。クランクアップするや否やイベント漬けなのがスーパー戦隊のヤバいところだ。③……つまり1月から4月末までほぼ休みなく毎週末、Gロッソでの公演、そして全国規模(北は札幌から南は福岡まで)のヒーローショーツアーをこなす。2月に本編の放映が終了した後も全国ツアーは続き、4月末の全国ツアー千秋楽でキャストは「卒業セレモニー」を行い、当代の戦隊は正式に解散する。

 そんな感じで忙しいのでオタクもだんだん気が狂ってくる。

 自分で言うのも何だが戦隊オタクには強烈なエピソードを持つ者が多い。

 トッキュウジャーの1代前に「獣電戦隊キョウリュウジャー」という、物凄い大きなお友達人気を誇ったことでやや有名な戦隊がいたのだが、私はトッキュウジャーを追い始めた頃からキョウリュウを知るオタクに「キョウリュウのオタクは凄かったんだよ」「トッキュウは平和だね」と言われ続けて育ってきた。は?部活? そう、お気づきの方もいるかもしれないが、まさに戦隊現場とは部活のような文化を持った場所なのだ。1代ごとにレギュラーが入れ替わり、前の代や後の代と比べられ、決まった時期になったら引退する……。先輩に教えを請い、後輩に伝統(チケットの取り方)を繋いでいく。古き良き体育会系部活動みたいな謎の文化が未だに残っているのだ。

 よくよく冷静になって考えてみると子供向け番組の映画にもかかわらず舞台挨拶の前列をギャルが陣取ったりするのはヤバい以外の何物でもないのだが当時はしょうがないよなと思って受け入れていた。ヒーロー(の中の人)のTOがキャバ嬢みたいな凄い話まじでやめろ。夢がない。

 私も1代後の戦隊である「手裏剣戦隊ニンニンジャー」の青のオタクに散々ゴマをすられており、焼肉を無意味におごってもらったりしていた。見返りにいろいろ教えた。彼女は推しに靴のサイズを聞いたが全然教えてもらえなかったので、ヒーローショーで敵にやられて倒れている推しの靴の裏を双眼鏡で凝視してサイズを特定したという強者である。今ではお互いに全然違う界隈のオタクになって元気に過ごしている。

 では現場にはどんな人がいたのか。

 大きく分けると「俳優オタク」「特撮オタク」「子供先輩と親」にの3つに分類することができた。

 俳優オタクも、「戦隊で知って推しに出会った者」と、「もともと推しのオタクをしていて戦隊現場に通う羽目になってしまった者」に分けることができる。私は前者だった。戦隊現場しか知らんので戦隊現場のやばさを全然わかっていない女子高生という、「いきなり何も知らずに過酷な練習で有名な部活に入ってしまった」みたいな悲惨な感じになっていたが当時は気づいていなかった。

 トッキュウジャーに限った話をすると横浜流星オタには前者が多かった。 掘り下げるとキャラ背景まで解説しなければならなくなるので詳しいことは気になった人だけそれとなく検索してみてほしいが、1代前の「キョウリュウジャー」の緑に立風館ソウジというキャラがいて、横浜流星くんの演じていたヒカリとはイケメンクールキャラというそれとないキャラ被りを起こしていたため、立風館ソウジのオタクがそのまま流れてくるという怪奇現象が発生していた。

 そう、戦隊現場に特徴的なのは、「1代だけ追って現場を去る人」と「毎年推しを見つけてずっと戦隊現場にいる人」の両方が存在していることである。

 2015年頃の当ブログの過去記事に顕著だが、私は横浜流星演じるヒカリに対してマジでこじらせすぎており、心の傷が癒えないので到底次の戦隊なんか見られるかよ絶対無理~と思いながらトッキュウジャー解散とともに現場を去った。その後もつらい思いをするので戦隊番組を継続的に視聴するということはできていない。(ヒカリくんはもういないので)

 ちなみに志尊淳オタはD2やテニスの現場も経験しており推しがうっかり戦隊に出てしまったので戦隊も追っているという者が多く、名古屋の特殊陶業何とか会館にツアーで行ったときに懐かしいね~テニスで来たわ~みたいな話を皆していた。元気にしてるかな。私は元気です。

 当時の横浜流星オタの層は雑誌「ニコラ」のメンモ経由で知ったというJKとか、ごく少数存在したEBiDAN時代を知る人とか以外はほとんど戦隊出のオタで占められていた。そのオタもジャニーズ流れだったり、吉沢亮流れだったり、キョウリュウジャー流れだったりと、「まあわかる」的な傾向であったように記憶している。当時のソロイベントは神保町の出版社の会議室みたいなところにオタクを集めておじさんがオタの整理券番号を呼び出すという病院の待合室スタイルだったり、アニメイト横浜で開催されたDVDイベントでは「横浜が横浜に上陸」という偏差値3くらいのギャグを放ち、「DVDを3枚買うと頭ポンポンか好きな言葉をささやいてもらえる」という狂気そのものとしか言いようがない特典を付けてDVDを売ったりしていた。 どうかしていたと思う。ちなみに横浜流星さんの過去の動画が掘り起こされていろいろバズっているのを暇なときに検索して見てニヤつくのが趣味なのだが、子ヤギを自転車の前かごに乗せて沖縄の道を疾走したり明らかにマズそうなハムエッグを作って微妙な表情を浮かべたりする伝説のトンチキDVD「R」はどうやらまだ発掘されていないようなので誰か拡散してみてほしい(他力本願)。

 私のように1代で戦隊現場を去るオタクも多くいるが、その反面一生特撮現場にいる人というのもいる。多分こういう人たちが立風館ソウジから流れてきて放映終了と共にどこかへと去っていったんだと思うのだが、恐らく彼らは俳優オタクと特撮オタクの中間みたいな存在である。特撮に出ている俳優オタとくくるのが適切かもしれない。

 戦隊現場の凄いところがどこかというと、老若男女がいるという点である。

 ヒーローショーなので当然であるが子供先輩がたくさんいらっしゃる。特撮オタクのおじさんもいる。あと子供先輩の親もいる。たまたまヒーローショーを観に来た子供先輩の親がそのまま俳優オタになったという事例もいくつか知っている。かくいう私もこんなゲスの塊みたいな存在なのに5歳くらいの友達がいた。彼女の御母堂が俳優オタクになっちゃったので彼女も連れられて現場によく来ていたのだが、朝Gロッソの入り口付近で会うと「おはよ~~!!」と元気に挨拶してくださり、面白かった。子供先輩は子供先輩なりに、我々の思っている以上に物事を理解しており、私の推しが横浜流星さんだとちゃんと理解して会話をしてくださるので、マジでウケていた。幼児の友達を作りたければ、戦隊現場に通うと良いと思う。

 「イケメンを観たい」というよこしまな願望に駆られている我々とは違い、子供先輩は立派な番組のメインターゲットであり想定された視聴者層である。子供先輩が一番偉いのだ。

 横浜流星さんも最前列にいる子供さんを爆構いしたりしており、毎日非常に可愛らしかった。

 現場に子供先輩が日常的にいると、「あいつは子供を使って推しからファンサを貰おうとしている」とか、「子供にコスプレさせるな」とか、よそでは絶対に見られない謎の議論や叩き合いが発生して非常に面白い。今思い出すとまじでウケる。実際、最前列にけん玉とか持った子供さんがいると(註:ヒカリくんはけん玉を劇中で持ち歩いていた)大きなお友達へのレスなんか一切飛んでこないのでギャンブル性が高かった(当たり前である)。

 メンズ地下アイドルの現場にも行ってみたりしたので良くあることだなと思えるようにはなったが(良くあることであるべきではない)、レスをめぐって大の大人が病んだり怒ったりしている光景はただでさえヤバいのに、メインターゲットが子供の現場で大の大人がレスをめぐって病んだりしている光景はもはや狂気である。「現代の病理が詰まっている」とクロ現あたりに取り上げられてもおかしくない。現代の病理が見たいのであれば是非戦隊現場に足を運んでみてほしい。

 あと特撮オタクのおじさんが変身アイテム腕に装着して闊歩していたりするので凄い。徐々に感覚が麻痺してくるので何とも思わなくなるが、オタクが皆、大の大人なのに変身アイテムを装着していたり人形を所持していたりする光景は、受け入れがたい人にとっては受け入れがたいに違いない。

 個人的にはコスプレしてヒーローショーに来るオタクが解釈違いすぎるあまり全員ブロックしていたこともあった。 彼らも元気にしているのだろうか。コスプレについてもオタクの間で「小さな子供が誤解したらどうするんだ」とかいう子供先輩をスケープゴートにした終わりなき論争が繰り広げられており色々凄かった。

 

 役に愛着があると、解散が辛かった。

 未だに毎年春が来てファイナルライブツアーの千秋楽レポートなんかをネットで見ると、「今年もかー」という重い気分になる。

 1年限りで解散することが最初から保証されている現場というのもなかなか珍しいと思う。戦隊はマジで毎年毎年ずっと同じことをしているので卒業セレモニーも毎年ほぼ同じで、他の代のファイナルライブツアーの映像を見せてもらってもやってることがほぼ同じで驚き通り越して「当たり前だよな~」という感情にしかならないのだが、とにかく画面の前の誰かに伝えたいのは戦隊を好きになったら絶対に終わりは来るということ。

 私は当時できる限りの全力をもって戦隊を追っていた。しかし未だに「もっとやれたかもしれない」と後悔していることはたくさんある。お恥ずかしい話だが戦隊に未練があるからこそこうして解散から4年経っても戦隊の思い出話などをしてしまうのだ。こういうところもマジで体育会系部活動である。このブログは引退した先輩が飲み会に来て延々昔の話をしているようなものであり非常にウザい。

 あと普通に戦隊で推しを見つけられたらそれはラッキーで芸能界というのは怖い場所なので可能性がすごく高いわけではないが未来になってめちゃくちゃ推しが売れることもある。

 だからといって何かあるわけではないが私は普通にテレビを何気なくつけても横浜流星さんが出て来たりしてよくビビり倒している。「おしゃれイズム」出るの凄くない?もう国民の彼氏やん。

 ちなみに明日で烈車戦隊トッキュウジャーのFLT千秋楽から丸4年らしい。

 人間ボーっとしてても勝手に時間は経つんだなと思った。

#ベスト平成アルバム 選んだ

今週のお題「平成を振り返る」

 

 令和令和って騒ぎおって!うるせー!黙ってても時代なんて変わってくもんなんだよ!って思ってたんですが普通に平成という時間の区切りを音楽で振り返るのは楽しいので選びました(順不同)

 

1.後藤まりこ / 299792458(平成24年


299792458 - 後藤 まりこ (Gotou Mariko)

 

 26秒のオープニング「HARDCORE LIFE」に始まりロックナンバー「ままく」「あたしの衝動」、童謡風味な「ゆうびんやさん」などを収録。個人的な後藤まりこ先生の最高傑作。ピアノが印象的な「M@HφU☆少女。。」を聴くと2011年「魔法少女まどか☆マギカ」ブームを思い出して懐かしくなる。「299792458」で「後藤まりこ」と読むらしい。光の速さ。

 

2.BELLRING少女ハート / BEYOND(平成28年


BELLRING少女ハート - Hornet '98 (live @BABEL)

 全16曲収録。SE「ヴァント!」~サイケデリックロック「ホーネット'98」、上げ曲「憂鬱のグロリア」、minus(-)提供「The Victim」など……挙げていけばキリがないほど名曲揃い。フェス曲として有名になった「asthma」も入っているし多分これと「BEST BRGH」を聴けばだいたいベルハーが好きか嫌いかどうかわかると思う。個人的にはサビでメンヘラを連呼する「Cold Flavor」、餅つき風の振り付け「Manic Panic」、後藤まりこ提供「チャッピー」、ド暗くその後柳沢あやのソロプロジェクトCLOCK&BOTANにも引き継がれた「或いはドライブミュージック」が好きです。

 

3.大森靖子「絶対少女」(平成25年)


大森靖子『ミッドナイト清純異性交遊』Music Video

 当時凄い新世代のメンヘラSSWがいるぞ!みたいな感じで「絶対彼女」「ミッドナイト清純異性交遊」「君と映画」といったキラーチューンを引っ提げて彗星の如く現れたのが大森靖子。高校生ながらにすごい衝撃を受けた。「魔法が使えないなら死にたい(平成25年)」も好きなんだけどキャッチーさで言うと「絶対少女」に勝るものはないと思う。この後に大森靖子は「洗脳(平成26年)」でエイベックスからメジャーデビューして『躁』のモードに入った音楽をぶつけてくるんだけど、私はこの頃の鬱っぽい弾き語り路線が好き。 というのも巣鴨置き去り事件をモチーフにした「青い部屋」や、「展覧会の絵」など、誰にも真似できない領域の言葉の選び方の強さが凄すぎて、今でも時々聴き返しては鬱でサイコーだなと思うので(メジャーアルバムで一番好きなのは小金井SSW刺傷事件の犯人も愛聴していたことで微妙に話題になった暗めのやつ「TOKYO BLACK HOLE(平成28年)」です)。

 

4.・・・・・・・・・「」(平成30年)


・・・・・・・・・ -「」(Full Album HQ)

 目隠しノイズアイドルdotstokyoのファーストアルバム。My Bloody Valentineなどが好きなおじさんを狙い撃ちにしていたが今年解散(正確には「・ちゃん達が人の形を取らなくなる」)。全体的にフワフワしており、そして切なく、非常にわかりやすくエモく、シューゲイザー好きの心をあざといまでに狙ってくるので、卑怯だなと思う。個人的に好きなのは「きみにおちるよる」「サテライト」「1998-」。とにかく全体の楽曲レベルが高すぎるので、凄い。

 

5.Hauptharmonie「Herz über Kopf」(平成28年


Kidnapper Blues〜人攫いの憂鬱〜 MV / Hauptharmonie

 高校生がコンドームを咥えるリリイベをやったりして炎上していた地下アイドル(解散済)。その後も元メンバーがAVに出演したりととにかく炎上の印象があるがスカやポストロック風味が織り込まれた楽曲は文句なしにものすごく良い。個人的に好きなのは「LAST CHANCE(幸福の妨げ)」、異常にかっこいいOVERTURE「国王」。

 

6.EMPiRE「THE EMPiRE STRiKERS START!!」(平成30年)


EMPiRE / MAD LOVE [OFFiCiAL ViDEO]

 そういえば高校生の時はめちゃくちゃBiS聴いてた。BiS第1期がリアルタイムで炎上していたのを見ていた世代です。EMPiREの音が好みです。シンセサイザーの若干古臭い感じがどうしようもなくたまらない。刺さる。A面B面構成になっているのですらかっこいいと思ってしまうもんな。これじゃ渡辺淳之介の思うツボだよ。それでもB面1曲目の「EMPiRE is COMiNG」はかっこいい。カセットで売るのずるいよな。ストリングスの使い方とか90年代っぽいもん。凄いよね。

 「MAD LOVE」は歌詞がオタク女なのでオタク女好きそうだなって思います。イメソンにして同人誌書いてる人もういたら教えてください。買って読むので。

 

7.Yellow Magic Orchestra「TECHNODON」(平成5年)


YMO - Be A Superman

 バロウズの肉声サンプリング(「BE A SUPERMAN」「I TRE MERLI」)、ギブスンの朗読収録(「FLOATING AWAY」)といったYMOの強い人脈エピソード丸出し最強アルバム「TECHNODON」を外して日本の平成テクノ史を語ることはできないのではないでしょうか。 なんてったってみんな大好きYMOの再結成ですからね(一応平成)。

 当時のYMOオタはこんなのYMOじゃねえもっとわかりやすい曲出せみたいな声も多かったと聞きますが今聴くとものすごく尖ってて私は「BGM(昭和56年)」の次に好きです。「BE A SUPERMAN」は、起きるのもだるいし働くのもだるいしセックスもだるい、みたいな歌詞で1曲目から強すぎる。好きになっちゃうよ。東京ドームライブを収録した「TECHNODON LIVE(平成5年)」も必聴。

 

8.岡村靖幸「家庭教師」(平成2年)


岡村靖幸 家庭教師 どうなっちゃてんだよ

 この狂ったアルバムが平成2年って……。改めて昭和末期~平成初期ってどうなってたんだよと思いますね。音楽業界ヤバいんじゃないのか。

 1曲目から「週刊誌が俺について書いてることは全部嘘だぜ!」こと「どぉなっちゃってんだよ」で始まって、普通に最初聴いた人は困惑すると思う。「カルアミルク」は名曲なんですけど、その後すぐ「(E)na」だもんね。急なんだよね。ジェットコースター? しかも絶対シートベルトついてないもんね、このジェットコースター。ボソボソした声で冷静になるとキモくてやばい語りをする名曲「家庭教師」とか、その後に来るさわやかソング(岡村靖幸リスナー的には「さわやか」という判断になるんですけど正直なところ初めて聴く人はどう思うんだ!?)「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」とか、落差がすごい。気志團綾小路翔が「『家庭教師』がダメな人は岡村靖幸全部ダメで、好きな人は岡村靖幸全部好き」と何かで書いてたんですが、本当にその通りだと思う。すぐ語るし。たぶん数えきれないくらい通しで聴きましたが、基本的にこのアルバムの中で岡村ちゃんが言っていることというのは「なんか、まあ政治とか倫理とか大事っちゃ大事だし……青春なのでいろいろ葛藤あるんだけど、やっぱ俺は君とセックスしたい」ということに要約されるので(特に「祈りの季節」とか)、一生聴きたくない人は一生聴きたくないと思う。私は無限に聴いてしまうけど(好きなので)。

 最後に収録されている「ペンション」が凄くいい曲で。好きです。なんでこんなに悲しいのにキラキラしてる詞が書けるんだろうと胸が痛くなります。あと「ステップUP↑」で突然管楽器が乱入してくるのがあまりにも狂ってて大好きです。

 

9.Tommy february6Tommy february6」(平成14年)


Tommy february6 EVERYDAY AT THE BUS STOP2001 07 25

 「アンクルージュの店内で流れてる曲」「模範的オタク女の聴くキラキラ曲」としての地位を確固たるものにしたトミフェブ。アルバム「Tommy february6」が発売から15年以上経ってもアンクルージュの店内で流れてるの凄いと思う。本当にいつ行っても流れてるもんな。これは平成史として後世に残るべきだと思うので書いておきますけどアンクルージュトミフェブの楽曲は一蓮托生の関係。

 

10.矢野顕子「SUPER FOLK SONG」(平成4年)


矢野顕子 SUPER FOLK SONG

 これは小学生の時に初めて聴いて、中学の時もずっと聴いていたなーという記憶。ほとんどカバーの弾き語りアルバムなんだけど、矢野顕子のピアノの技量がとにかく凄くて、ピアノと歌声だけのシンプルすぎる構成なのに大人になって聴き返しても全く飽きない。こういう人を神と呼ぶのかなーとぼんやり思うし、「SUPER FOLK SONG」の歌詞は穏やかな駆け落ち。 「いざとなったら貯金箱壊していいわとジュリエット」とか、糸井重里のセンス凄いな……と子供ながらに思っていて、自分の萌えの原点にこういうのあるよな……と未だに思います。 ちなみに「SUPER FOLK SONG RETURNED」という続編曲が2017年(平成29年)に出てちゃんと完結した。泣いちゃった。良い話だった。

 

ギリ選外:

椎名林檎勝訴ストリップ」(平成12年):小学生の頃に初めて近所の中古CD屋で出会い購入して狂ったように毎日聴いており今思うと自分の中の鬱の原点だったが、自分が挙げなくても他に挙げている人がいっぱいいそうだなと思ったためベスト10には入れなくていいかなと思った。人生に与えた影響や世間に与えた影響という点では挙げている中で一番大きなものがあると思う。オタクの女は皆一度は聴いていると信じているので、教科書くらいのノリでこれと「無罪モラトリアム」「KSK」の話はしてしまう。

筋肉少女帯レティクル座妄想」(平成6年):この一枚もまたサブカルに与えた影響というのは凄いものがあったのではないだろうか。わからんけど。最近リマスタリング再発した。めちゃくちゃ鬱だし「レティクル座行超特急」「レティクル座の花園」の世界観には高校生ながら衝撃を受けた。根暗なので毎日これを聴きながら高校に通っていたけど相当精神が終わっていたんだと思う。

Pizzicato Five「さ・え・ら ジャポン」(平成13年)ピチカートファイヴの遺作。個人的に好きなのは「OVERDOSE」(平成6年)なんだけど、平成というくくりで語るときにはどう考えても「さ・え・ら ジャポン」の方が適切な気がする。松崎しげるYOU THE ROCK★横山剣雪村いづみなどの異様に豪華なゲストと「ポケモン言えるかな?」アレンジ版、他にも「君が代」やはっぴいえんど「愛飢を」カバーなど、「遺作」にふさわしい傑作。来年の正月は一生これ流しててほしい。

 

 こんな感じでしたー(終)