愛とは何なのか?
めりい:今日のテーマが「愛とは何なのか」っていう、結構重いのがドーンと来てる感じなんですけど。愛って突き詰めていくとやっぱり、苦しいじゃないですか。さっき言ってた「楽しいと苦しいの割合」じゃないですけど。基本的にずっと、私は酸素の少ない水の中で泳いでる魚みたいな気持ちです。ぜぇはぁしながら…。
ふちりん:僕もそんな感じですね…。ブログとかを見るときもかなり気合を入れないと見られないですね。「何か報告があるんじゃないか」と思って。
めりい:あぁ~!嫌ですね!
ふちりん:毎朝が怖いですね。
めりい:確かに…。若手俳優って、突然辞めることがあるんですよ。あとは、突然移籍したり。今日も成宮くんが引退した*1じゃないですか。そういう俳優って結構いて、たとえば浜尾京介くんっていう、「天装戦隊ゴセイジャー」に出てたすごい人気のあった俳優さんがいたんですけど、突然インテリアの勉強をするって言ってアメリカに行っちゃったんですよね。
めぐみ:けんけん(鎌苅健太)も一回俳優活動辞めてましたよね。
めりい:そういうのが身近な例としてあるので、「いま目の前にいることが当たり前じゃないんだ」って思うと一瞬一瞬を見逃さないために必死になってしまうんですよ。ふちりんさんの場合は、いま生きてることで「梨華ちゃんが結婚してない今」を生きてることじゃないですか。
ふちりん:そうですね。
めりい:それって大事だと思います。
ふちりん:大事なんですかねえ…。まあ、1日を生きるのに精一杯で、大事かどうかはあまり考えられなくて。
めりい:確かにそうですね。毎日起きて仕事行くので精一杯です(笑)。
ふちりん:毎日ブログ見るので精一杯みたいなところがあります。ああ、今日もご報告がなくてよかった…って。
めりい:通知*2とかは設定してないんですか?
ふちりん:してないです。
めりい:ああ!怖いから!
ふちりん:自分が大丈夫なタイミングで見に行かないと、精神的に、あ、大丈夫だな、ってときにブログを見に行きます。で、だいたい落ち込みます…。ああ、料理の写真だ、とかって。
めりい:悲しい…。でも悲しい話になっちゃったけど、梨華ちゃんを応援してて嬉しいこともあるわけじゃないですか。ていうか梨華ちゃんが生きてること自体が嬉しくないですか?
ふちりん:どうなんですかねぇ…。
めりい:十何年やってるとそれが当たり前になっちゃってるから…。
ふちりん:ライブとかで会ってるときは楽しいから。実際に会ってるときは、彼氏とかがそばにいないことが確定してるから。その安心感はあります。
めりい:その発想はなかった。確かに推しがドラマの撮影とかを朝から晩までみっちりしてる時は「ははん。彼女と会えてないんだな」って安心するっていう…。横浜くん、今年映画の撮影で半月くらい群馬に飛ばされたり、半月くらい奈良に飛ばされたりしてるんですけど、その間は遊べないんだ~っていう謎の安心感があって。ほっとしてる嫌な自分がすごいいる(笑)。
ふちりん:梨華ちゃんもテレビのロケで北海道に行ってて、その間は安心感がありました。
めりい:ご報告はないし、みたいな。
めぐみ:2人とも喜びのハードルが低い。
めりい:そう!私は喜びのハードルが低いんですよ!インスタとか更新してくれただけで「あぁ……ありがとう……」みたいな。
アイドル流動化論
めぐみ:ふちりんさんは、同担拒否みたいなものは実際のところないんですか?
ふちりん:若い頃は推し被り敵視みたいなのはありましたけど、最近はなんだろう…有名なオタがどんどんいなくなってきて、気づいたら僕が一番古いみたいな感じになっていて。あんまり他のオタのことは気にしてないですね。
めりい:わかるかもしれない…。私は必死だった時期があって、現場行くと絶対喧嘩してたときとかがあったんですよ(笑)。私が高校2年生のときに推し被りにデリヘルやってるって言われたことがあって、とりあえず正確じゃないことを言われたことに腹が立って(笑)、劇場のコンビニの前に呼び出して、その子が友達に私の「おっぱいがでかい」っていう悪口を言ってたので、ロビー中に響き渡る声で「おっぱいでかいって言ってんじゃねーよ!!」って言ったらそれ以降その子が来なくなっちゃったりとかあったりして……(笑)。
ふちりん:来づらいですよね。
めりい:気づいたら自分より古い人が1人しかいない、みたいになってて。3年でこれなので相当やばいですよね。現場によっては自分が最古参なわけなので。
ふちりん:そうですね…僕の場合13年だから、もう色んな人がいなくなっていきました。
めりい:その中には、梨華ちゃんのオタクであることを辞めて…たとえば結婚された方とかいらっしゃるんですか?
ふちりん:結婚…いるかもしれないですね。でも推し変する人が多いです、下の方に。
めりい:推し変はすごい多いですね。私の推しが戦隊出身で、スーパー戦隊って毎年イケメンが出てくるじゃないですか。だから今やってる「動物戦隊ジュウオウジャー」とか、来年やるのは「宇宙戦隊キュウレンジャー」っていう戦隊なんですけど……(笑)、そういうのとかにだんだん降りていくんですよ、みんなに。で、気づいたら過去の戦隊に残ってるのはガチオタばっかりっていう。戦隊のイケメンは舞台挨拶やヒーローショーでいっぱい会う機会があるので、それが楽しいっていう層はどんどん下に流れていっちゃいますね。
ふちりん:それは梨華ちゃんも同じですね。ライブ楽しいっていう人たちが、モーニング娘。とか℃-uteとかそういうのに流れていきますね、梨華ちゃんがあんまりライブやらなくなっちゃったから。やってもディナーショーで、そんなに暴れたりとかは…。
めりい:よっしゃいくぞ的な……だからよっしゃいきたい人たちが下に流れていくわけですよね。
ふちりん:ハロプロはよっしゃいかないですけどね。
めりい:ハロプロはよっしゃいかないですね!オイオイ言ってるイメージですね。
ふちりん:だからオイオイ言いたい人が若い子に流れちゃうのかなって。
めりい:そういえばどっかで読んだんですけど、昔Berryz工房と℃-uteってハロープロジェクトキッズって扱いだったじゃないですか。でも今のモーニング娘。が全員ベリキューよりも年下だから全然キッズじゃないっていう(笑)。
ふちりん:そうですね~。
めぐみ:そういう風に自分の都合にあわせて、感情は移ろいやすいものかもしれないですけど……私としては推してる上で忠誠を誓ってるみたいな。だからあんまり「降りる!」ってなるときの決心がつかないです。こういう風に流動化していくのが背景にあるから、実際今不倫とか浮気とか離婚とかそういうのが蔓延する社会に繋がってるんじゃないかっていう……。
めりい:今年の流行語大賞ゲス不倫だしね。
ふちりん:あ、そうなんですか。
めりい:らしいですよ。 確かに流動化はあると思う。好きな人をころころ変えてもいい風潮みたいなのがあるのはやっぱり事実。でもその社会の中だからこそ、ガチ恋が特別視されてるというか……浮いてるじゃないですか、ぶっちゃけガチ恋って。
ふちりん:浮いてますね。
めりい:俳優オタって「リアルに恋してる」の略でリアコって言ったりするんですけど。「あの顔でリアコなの?はんっ。ウケる」みたいなのをね、言われるんですよ。
めぐみ:「バカじゃないの?」っていうね。
ふちりん:ガチ恋は結構怒られますよね、色んな人に。
めりい:そう!「現実見ろ」とか。
ふちりん:あー言われます。
めりい:「現実見た結果がこれだよ!」って(笑)
めぐみ:社会の流動化みたいなテーマを取り上げていく中で、たとえばいま結婚しなくてもいい社会になりつつあるじゃないですか。その中で、芸能人と一般人の区別も曖昧になってるんじゃないか……っていうのもあってガチ恋になってしまうのもあるんじゃないかと。
ふちりん:それはあると思いますね。
めりい:だから、昔は神聖な存在で、親衛隊作ってステージに紙テープ投げたりしてた「アイドル」が今はすごい身近な存在になってるじゃないですか。私の好きな本に、「アイドルバビロン―外道の王国―」っていう一冊があるんですけど。
めりい:90年代の、それこそ初代「制服向上委員会」とかの熱烈なファンについて取り上げて追ったルポ本なんですけど、そういうのってアナログのやりとりだから、ファンの間でミニコミ誌を書いて、発行して、その中にも派閥があったりしてっていう。アイドルはあくまでもこの時代にはまだやっぱり「神聖なもの」として扱われていたみたいなんです。で、過激な追っかけや運営への介入行為に走る人が「外道」とされていたんですけど……という本で。
今はSNSがあって、気軽にコメントできてオタもオタで自分で個人の発信をできてっていうのがあるじゃないですか。
ふちりん:距離が近いですからね。一般人と変わんないような人がアイドルになってたりするから。
めぐみ:だから昔のアイドルオタクの人たちは距離が遠いのによく応援できてたなとは思いますね。
めりい:親衛隊みたいに固まって、仲間意識を持って「ファンだ」って意識を強固にすることで「ガチ恋」という外道が生まれるのを防いでたんじゃないですかね。
ふちりん:あー、それはあるかもしれないですね…。
めりい:昔から過剰な追っかけやストーカーは「外道」って呼ばれてたわけですけど、俳優オタも出待ちとかのことを「外道」って呼んだりしてる*3ので。道から外れてる人々なので。
ふちりん:ハロプロでもやっぱりガチ恋の人は排除される傾向にありますからね。
めりい:ガチ恋排除かー…。ただ、私のことを認めてくれる推し被りの子とは仲良くしたいんですけど、私のことを敵視してくる人とは絶対に仲良くしたくないんですよ。そういう感じの牙を剥いているので…。
そうそう。興味深いなって思ったのは、ふちりんさんは大宮アイドールに通われているじゃないですか。私も聖ジュリアーノ音楽院っていうコンセプト喫茶に時々行っていて、若手俳優の卵とか、歌手の卵とかの子たちがステージで歌ってくれたりとかそういうコンセプトのイケメンカフェなんですけど。
ふちりん:ほとんど同じですね、大宮アイドールと。
めりい:その中でアイドルユニットとかもあったりして。そういうところに行って息を抜いたりはしているんですけれど。
ふちりん:息抜きは必要ですよね。
めりい:ガスを抜かないと…崩れてしまう(笑)
ふちりん:そうですねー…僕も梨華ちゃんだけ見てると、たとえば結婚したときに精神が崩壊しちゃうので、いろんなところに自分の居場所を作るようにはしてます。
めぐみ:ふちりんさんは指原莉乃さんもお好きだそうですけど、そのあたりのスキャンダルに関してはどうお考えなんでしょうか?
ふちりん:そうですね…さっしーはなんか友達感覚で推してる感じだから、特にショックは受けなかったですね。
めりい:「あー、あいつやっちまったな」って感じですか?
ふちりん:「やっちゃったな」って。
めりい:あはは(笑)。そっかー。二推しか。でも「お芝居が好きだから観に行く」みたいな俳優さんはいるんですけど*4、たとえばその人が同棲とかしてても「ふーん」で終わると思います(笑)。
ふちりん:僕も同じですね。
めりい:思い入れがエベレストと坂道くらい違うと思うんですよ。
めぐみ:わたしはDDがあまり好きじゃなくて、そこまで差がある人なら全然わかるんですけど……たとえばジャニーズ好きな人って嵐が好きでHey!Say!JUMPも好きで、っていう風だったりして。私はAくんが好きなんですけど、Aくんの映画の話をリツイートしてる人のアイコンが関ジャニ∞だったりするわけですよ(笑)。そういうの何なの?って思っちゃいますし、あとそれこそめりいさんが前にask.fmで言っていた「偉そうなDD」が……あなたは推しでもないのになんでそこまで言えるの?ってなってしまうので、DDがダメなんです。
めりい:DDはDDらしくしていればいいと思う。DDは「俺はDDなんだ!!」っていう自意識を持って!(笑)DDってだって、いいことじゃないですか。私からしたら羨ましいですよ。だって誰でも大好きだから、誰かがダメになっても誰かがあるんですよ。すごい羨ましくて!
ふちりん:僕も羨ましいです。
めりい:私はどうあがいても流星くんしか無理なんですよ。すごい頑張ったんですけど、いろいろあっても結局まだ超好きで(笑)、レスもらうと舞い上がっちゃう自分がいるし。「こんなメンヘラなのに応援してていいの?」っていう承認を求めちゃってるんですね。
めぐみ:のめりこみすぎるとなんでも引けなくなりますよね。
ふちりん:やっぱり病まないで応援できるのが一番いいと思うんですよね。
めりい:だから以前ふちりんさんがインタビューで仰っていた「人を好きになるときに理性を経由しない」っていうのがすごくわかる感覚だなと思って。芸能人っていうのは本当は好きになってはいけない人なんですけれど、そこの区別がつかないんですよね。
めぐみ:好きになった人がたまたま芸能人だった。
ふちりん:そうですよね。
めりい:「好きな人だと思ったらなんか芸能人だった」みたいな…。私は本当に、見たのが一目惚れだったんですよ。たまたまバイト先のテレビでついていた「烈車戦隊トッキュウジャー」を見て、はっと見たときに電波が飛んできた気がして。もうその瞬間から横浜くんのことしか考えてなかったです。
ふちりん:へえ!徐々にじゃなくていきなり?
めりい:横浜くんのことがどうしても頭から離れないままで、でも当時はジャニオタだったんです。ジャニオタっていう社会的な立ち位置を保とうとはしてみたんですけど、結局横浜くんのことがどうしても離れなかったのでダメで、ジャニオタ辞めますって宣言して横浜くんのオタになってしまいました。
ふちりん:僕の場合は最初はガチ恋じゃなかったですね。最初は健全なファンだったんですけど、ライブとか行って応援しているうちに気づいたら「あれ…これは恋かもしれない…」って。
めりい:ときめきが。
ふちりん:あれ、ときめくな、って。もしかして恋かなって。
めりい:ときめきっていうか、ときめくのって苦しくないですか?
ふちりん:そうですね、だんだん苦しくなってきたので…。あんなに最初は楽しかったのに、って。
めりい:私、本当に現場に行く時になると体調が悪くなるんですよ…。
めぐみ:お腹痛くなりますね。
めりい:体調悪くて起きたくても起きられなかったり……登校拒否みたいな状態になっちゃうんです。でも行きたいから行くんですけど。
ふちりん:そうなっちゃいますね。1万5000円も払ってるのに、あー行きたくないな―って思ったり、早く終わんないかなーって思ったり……
めりい:あー思います思います! 行ってさらに好きになっちゃうのも嫌だし。
ふちりん:僕も行くたびにさらに好きになっちゃうし。
めりい:嫌なんですよね―。つらい。
ふちりん:つらいですね。
めぐみ:私は遠い席だと満足できなくなっちゃって、それがすごい辛いです。次の私の現場がドームなんですけど、どこの席に入っても遠いんですよ…。向こうも気づいてくれないし、コンサートを楽しむために行ってるはずなのに気づいてもらえない席に入りたくない、っていう…。で、気づいてもらえる席に入ろうとすると二十何万円っていう。
ふちりん:それは高い。
めりい:ジャニーズは高いです。
めぐみ:気づいてもらったとしても2時間半あるうちのコンマ何秒とかしかファンサしてくれないんだろうし、全く気づかないって可能性もあれだけ席があればあるんですよ。私がすごいお金持ちだったら、二十何万円のチケット買ってましたけど…。でもファンとしての側面もあるから、ドーム公演は見に行きたいし。これがめりいさんだったら死ぬほど働いて最前買ってるんでしょうけど(笑)
めりい:私は意地張ってるんですよ。ここまで来たからには最前じゃないと嫌だ!とか言って、この前渋谷のタワーレコードの前で一夜を明かしたんですよ。
ふちりん:えっ。
めりい:チケット取るために。ぴあのお姉さんにやってもらうと前の席が取れるので。セブンイレブンでやってるようなやつはザコです、ザコ(笑)ぴあのお姉さんに10時ちょうどにエンターキーを押してもらわないといけないんですけど、そのためにはぴあで先頭を取らなきゃいけないんですよね。で、都内のぴあって意外と少なくて。池袋、渋谷、新宿、有楽町、上野……とかになっちゃうんですけど、結局渋谷で一夜を明かして無事に最前列を取りまして。
ふちりん:それはお強いですよ…。
めりい:意地になっちゃってて後に引けないんですよね。そこで。
ふちりん:梨華ちゃんの場合は最前列でも後ろでもあんまり変わらないですね。レスくれないので…。僕、最前列に座ったこと1回あるんですけど、ほとんど目合わなかったですね。
めぐみ:私の自担と似てます(笑)十何万とか払って、2時間の公演中一緒の時間を過ごしていたはずなのに1回も目が合わないとか。
ふちりん:これくらい(1メートル位)の距離でも目合わせてくれないですからね、梨華ちゃんは…。
めぐみ:平等って意味ではすごいかも…。
ふちりん:ある意味平等なんですかね。
めりい:でもやっぱり、あんまりレスをしすぎてもオタクが揉めるので…。横浜くんってすごいレスをしてくれる人なんですけど。トッキュウジャーのオープニングの歌詞にかけて「指差し確認して」ってうちわ持ってるとちゃんとやってくれるような人なんですけど、トッキュウジャーの全国ツアーしていてあと1ヶ月くらいで戦隊が解散するっていうときに、東映の人に「オタクに構いすぎ」って怒られてレスが控えめになったっていう噂があって(笑)
ふちりん:へえ~。
めりい:それ以降横浜くんは本当にファンに1回ずつ出席確認したらあとはスルー、みたいになってしまったので私は未だにその噂を本当だと思ってるんですけど、爆レスしすぎも運営的にはダメみたいですね。
めぐみ:ジャニオタって、アイドルがファンサしないと「仕事しろよ」ってキレたりするんですよね。
ふちりん:へえ!
めぐみ:でもそういうこと言ってる人に限って中高生とか、たまにしか来ない人だったりするので(笑)気持ちはわからんでもないけど……みたいなものがありますね。
オタクの中の「自己」
めぐみ:ハロプロ界はガッツに対してなにか言われたりはしないんですか?
ふちりん:嗣永桃子ちゃんのファンの山越さんって知ってますか?
めりい:あー知ってます!結婚する人でしたっけ!?
ふちりん:あの人はすごい目立ってますけどね。髪の毛をももち結びにして…。
めりい:へえ~~!!えっ、じゃあもう自らがももちになることによって結婚を体現しようとしてる*5んですかね!?
ふちりん:そうなのかもしれないですね。
めぐみ:その人はそんなに叩かれてはいないんですか?
ふちりん:あの人はむしろ、山越ファンみたいなのがついたりして…。
めりい:名物みたいなものなんですかね。
ふちりん:愛されてますよ、むしろ。みんなに。
めりい:いいですね。
めぐみ:こっちは出る杭は打たれるから……。
めりい:私、今まで付けられてきたあだ名数知れないんで(笑)ゴキブリとか黒豚とかいろいろ言われ続けてきたので。
ふちりん:なんで叩かれたんですか?
めりい:うーん、なんで叩かれたんですかね……出る杭は打たれるってことじゃないですかね?
めぐみ:2chに書かれてたのはあれはなんだったんですか?
めりい:「カレンダー200冊買った人って何の仕事してるの?」って書き込みがあって(笑)。それに「あの人は特殊な人だから気にしないほうがいいよ」っていう慰めのレスとか「自分のスタイルで応援するのがいいよ」っていう励ましのレスがつくっていう(笑)。ああ、特殊なのか~~って。自分で改めて。まあ否定はしないですけど。
その点、昔、私は女性声優が好きで、そっちの現場にもたまに行ってたりしたんですけど。あっちの方がむしろサバサバしてるじゃないですけど、さっぱりしてていいなあって。闇が深くない。女性声優アイドルの方が。
ふちりん:声優さんはどうなんですかね?
めりい:声優さんはやっぱり、アニオタ的な人たちが入ってきている分、結婚に対する拒否感とかは根強いみたいで。阿澄佳奈さんって方が確か30歳で結婚された時は、みんなが荒れに荒れ狂ってました。
ふちりん:今までそういう兆候がなかったのにってことですか。
めりい:そう、兆候がなかったのに結婚したからみんな荒れちゃった…。
めぐみ:ジャニーズの結婚はそれに比べると荒れないですよね。
めりい:ジャニーズの場合はだいたい先に撮られてることが多いので、ファンの心の準備ができてるというか。今回のV6の長野さんもそうでしたけど。タイミング的にファンも「そろそろかな…」とは思いながら過ごしてると思うので。俳優の場合も女の気配を感じ取れるって友達は結構言いますね。
ふちりん:ブログとかですか?
めりい:やたら浮き足立ってたりする、みたいな…。あと、ご飯に行ったときに絶対自分じゃ撮れないアングルの写真を撮っていて誰と行ったかも明記していない、とか。それが続くと、あ、女かな、ってなると。
ふちりん:それだと梨華ちゃんも料理に凝り始めたりとか、料理教室に通ったりとか…。
めりい:えっ、すごいですね。ABCクッキングスタジオとか行ってるんですかねやっぱね?
めぐみ:なんで匂わせるんですかね?とは思います。
ふちりん:ねぇ…。それで梨華ちゃんが料理始めたから僕も料理始めたんですよ、話を合わせるために。
めりい:拝読しました。インタビューで。
ふちりん:それがまさか彼氏のための料理だったとは……。
めりい:ダメですよそれは。
ふちりん:料理がトラウマになっちゃって…。
めりい:じゃあもう今はご飯はコンビニですか…!?自炊はもうできない…!?
ふちりん:自炊はもうできないですね…。つらくて。結構上達したんですけどね。
めぐみ:でもそれで、熱愛が出たときに怒りみたいなものはなかったんですか?
ふちりん:怒りはなかったですね、最初は。
めぐみ:自分が落ち込むだけですか?
ふちりん:どうしたらいいかわからないような感情はありましたね。
めりい:多分、私の場合は熱愛が出たら怒りが先に来ちゃうと思うんですよ。「お前何やってんの!?何撮られてるの!?」みたいな。怒りに行くと思うんです。「お前さぁ!?自分の立場わかってんの!?」みたいなのが来ちゃうと思います。ほら、友達になりたくてファンやってるので、友達が芸能人として価値の下がることをしていたら、それはもう怒りに行きますよ、私は…。
ふちりん:恋愛禁止なんですか?俳優さんは。
めりい:禁止ってわけじゃないですけど、発覚するとやっぱりファンはすごい減ります。目に見えて。ただ禁止されてるわけじゃないので、事務所もOKなので、そこはいいみたいなところはあるんですけど…「彼女いないアピール」みたいなのしてた俳優が実は彼女いると炎上度が増しますよね。アイドルと同じで。声優さんとかも彼氏いないですアピールを暗にしつつも彼氏がいると炎上したり。
めぐみ:DVD割られたりしますもんね。
めりい:ありますね。写真燃やしたりとか。
めぐみ:めりいさんもチケット燃やしてましたよね。
めりい:昔病んだときに燃やしてましたね(笑)。あのー、本当に戦隊の全国ツアーがしんどすぎて。1ヶ月半で静岡、浜松、札幌、名古屋、広島、仙台、大阪2daysに行ったんですよ。それがめちゃめちゃ辛くて。しかもその前に東京ドームシティでヒーローショー140公演観てるわけですよ(笑)
めぐみ:それは全部同じ内容なんですか?
めりい:一応、秋公演と冬公演と全国ツアーで内容は違うんですけど、大筋は一緒なんですよ。会場が敵に襲われてトッキュウジャーがそれを救うっていう。ちょっと敵とか変えただけで大筋が一緒なのでずーっと観てるともう病んでくるんですよね(笑)。隣でちびっ子が「頑張れートッキュウジャー!」とか言ってても私の心の中はどす黒いんですよ。「あー今日あと5公演もあるのかしんどい」とか思ってるんです(笑)。それで病みすぎて1回チケットを燃やしたことがあって、札幌公演に行きたくなさすぎて。
ふちりん:行かないで燃やしたんですか。
めりい:遠いし。燃やしたんですけど、前日に2列目の譲渡が2枚出てて結局早朝便で札幌に行ったっていう(笑)
ふちりん:燃やしたのに!
めりい:燃やしたのに行ったからみんなにバカだねーって言われて。
ふちりん:燃やしたことは僕はまだないですね。
めぐみ:燃やしたことある人(笑)
めりい:燃やしたことある人とない人で区別をつけちゃダメでしょ!(笑)チケット燃やすのは異常行動だから、それは。
ふちりん:僕も扇風機殴ったりはしましたけど、うーん。
めりい:ほら、でも女子の場合はやっぱり手首切ったりとかに走っちゃう子もいるわけじゃないですか。私はしないですけど。風俗のスカウトの人に手首一本切るたびに収入が一万円下がるよって言われたことあるんで(笑)切らないようにしてるんですけど。
ふちりん:そうなんですか。
めりい:そうらしいですよ。見た目が大事だから、やっぱ。
ふちりん:…手首は切らなかったですけど、扇風機殴ったり、道端で電柱を殴りながら歩いたりしました。
一同:あははははは!(爆笑)
めりい:それは、エキセントリックな光景が目に浮かぶけど大丈夫なのかな!?
ふちりん:あんまり大丈夫じゃないと思います。
めりい:大丈夫じゃないですよね。
ふちりん:深夜の泥酔した帰りとかに…。
めりい:それ職質されますよ。危ないですよ。 まあでも私もそうなんですけど、コン喫の店員さんに俳優の追っかけなの知られてて、握手券200冊買ったのとかも知れ渡ってて、推しっていうか担当がいるんですけど、この前誕生日記念にチェキをもらって、チェキの裏のメッセージに「死なない程度に俳優オタするんだよ」って書かれて(笑)。
ふちりん:優しい。
めぐみ:そこ、結構似てますね。
めりい:生死を心配されるという。
ふちりん:僕も結構生死を心配されてますね。
めぐみ:…でも結局そういうところに「好き」を分散させたところで……ってなりません!?
めりい:うーん、横浜くんに対する「好き」がAタンク(満杯)だとして、その他のものごとに対するタンクはBタンク(ほどほど)でBタンクから排出されていく「好き」なんですよ。だから横浜くんに対する気持ちは日々高まっていくばかりというか。
ふちりん:僕も高まっていくばかりですね。DDになろうとしてもなれない。
めりい:だから推しの好きなところ挙げていったら1時間くらいこの対談つぶれますよ。超好きだし。
めぐみ:DDの人とガチ恋になる人って、本質的にそういう生まれ持った性格の問題なんですかね?
ふちりん:それはあると思いますよ。
めりい:私はすごい元彼とかに対しても好きになったら一直線になっちゃうタイプなので、粘着質なんです。生徒会室の前で出待ちとかしてたので(笑)性格気質はもともとあると思います。
ふちりん:僕も昔から好きになったら一直線になっちゃうタイプだから。学校の先生とか好きになって、ラブレター書いたりとかしてました。
めぐみ:かわいい~。私も高校の頃好きな先生のこと螺旋階段のいちばん上から名前呼んだりして、すごい迷惑(笑)迷惑なオタクだ(笑)
めりい:そうなんですよね。そういう性格のもとに生まれてしまった運命なので。だからDDの人って、生きやすい人だと思うんですね、私。生きていきやすいじゃないですか。
ふちりん:そうですね。
めりい:適度に気持ちを入れて適度に……悩みがなさそうで羨ましいな!ははん!とか思うんですよ。私はこんなに悩んでるのに気楽でいいなぁとか思うんですよ。
ふちりん:僕も若い頃はそう思ってましたね。でも最近は僕みたいに病んでなくてよかったなって。
めりい:いいなあ!そう思えるようになったの!(笑)
ふちりん:温かい目で見られるようになりました。僕みたいにだけはなるなよ、みたいな気持ちで見てます。
めりい:でも私はこのまま行くとふちりんさんコースだと思うんですよね。10年とか経っても横浜厨でい続けて、舞台とか行って、祝い花とか出して、みたいな……。
めぐみ:化石になるんじゃないですか?そのうち。
めりい:化石になれるかな(笑)。
<後編につづく>